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夢幻水滸伝

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第二十三話 神星の者達その一

           第二十三話  神星の者達
 昼休みにだ、中里は昼食を食べに食堂に向かおうとした。母親に弁当を作ってもらっていたがそれは昼休み開始と同時に速攻で食べた。
 それでうどんを食べに行こうとしたところで芥川と綾乃に呼び止められたのだ。
「約束あったやろ」
「坂口君と」
「きし麺食うとか言うてたな」
 中里も覚えていて応えた。
「それやな」
「そやからあいつと食いに行くで」
「食堂にな」
「そうしよか、弁当も食べたし」
 どか弁だったが僅か数分で平らげてしまった。
「あいつともな」
「そや、食いに行こな」
 芥川も親に作ってもらったハンバーグ弁当を既に平らげたうえで応えている。綾乃はまだ何も食べていない。
「四人、いや室生も入れてな」
「五人になるか」
「それで食いに行こな」
「ほなあいつ等と連絡取ってな」
「今取ったで」
 綾乃が形態を手に言ってきた。
「食堂の前で待ち合わせしてな」
「そうしてやな」
「食べに行こって話してるわ」
「ほなそれでええか」
「それやったらな」
 こう話してだ、そのうえでだった。
 三人は実際に食堂に向かった、その食堂は高等部の第一食堂だ。生徒数が多いので食堂も幾つかあるのだ。
 そこに坂口と室生がいた、彼等は中里達を見ると笑顔で応えた。
「よし、きし麺食うぎゃ」
「やっぱりきし麺か」
「味噌煮込みうどんも考えただがや」
 そちらもというのだ。
「それでもそちらにしたぎゃ」
「きし麺か」
「この食堂のきし麺はまた絶品だがや」
 きし麺好きからしてもというのだ。
「だから食うだがや」
「きし麺なあ」
 中里はそのきし麺の話を聞いて述べた。
「僕も好きや」
「あれ美味しいな」
 綾乃も言う。
「普通のおうどんとはまた違って」
「ええ感じでな」
「それで坂口君も食べるんか」
「そうだがや、きし麺と八丁味噌と海老と鶏だがや」
 まさに生粋の名古屋人の言葉だった。
「そしてデザートはういろうだがや」
「それで野球はドラゴンズか」
 芥川はそちらに話をもっていった。
「あとお城は名古屋やな」
「ついでに言えば尊敬する人は織田信長さんだがや」
「お約束やな」
「それでもええな」
「悪くないわ、ほな僕もきし麺にするか」
 芥川は坂口の話を聞いて自分もと考えた。
「そうしよか」
「私にしてもきし麺は美味い」
 室生もここで言った。
「本来はうどん派だがな」
「自分はうどん派か」
「そうだ、特に天婦羅うどんが好きだ」
「北陸の海の幸を使ったか」
「そして酒は日本酒だ」
 そうだというのだ。
「和菓子好きなのは午前中に話したか」
「それ聞いたわ」
 実際にとだ、中里は室生に話した。
「甘党でもあるんやな」
「食べものの好き嫌いは少ない方だ」
「成程な、まあ今日はな」
「うち等もきし麺にしよか」
 綾乃は言葉の最後に音符が付いた口調で中里に話した。 
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