夢幻水滸伝
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第二十二話 人の星その十二
「裸の娘とかおるし匂いも凄いし」
「女の子の匂いは花の匂いやろ」
芥川の言葉だ。
「それは」
「そうちゃうんか?」
中里も言う。
「女の子の匂いは」
「そうやろ」
「それがめっちゃきついから」
綾乃は巫女らしい清純な笑みで答えた、黒いものが混ざっていないのは現実を語っているからだ。
「元の体臭や汗の匂いとかで」
「きついんか」
「そうなんか」
「多分男の子の匂いよりも」
さらにというのだ。
「そやからお風呂入らんとな」
「凄いんか」
「めっちゃ臭いんか」
「そやで」
清純な笑みのまま話す。
「そやから気をつけてるから」
「現実は怖いな」
「そやな」
二人は打ちのめされた顔のまま再び彼等で話をした。
「女の子はいい加減で匂いもきつい」
「それが現実か」
「はい、そうです」
「もう女の子だけやと壮絶よ」
「下品な話題も多いですし」
「うち等そういう話題しませんから」
また四人が話した。
「おしとやかとは思いませんけど」
「まあ下品は避けてます」
「芸能とかスポーツの話はして」
「それ位です」
「根はええのは確かやな」
中里もこのことは認めた。
「それは認めるわ」
「契約が終わるまで働きますで」
「日本の統一までは」
「その時まで頼みます」
「お金の分は戦も政もやりますわ」
「そうか、それで統一したらどうなるねん」
中里はこのことにも突っ込みを入れた。
「それで」
「その後はまあ」
「再契約か他の勢力と契約ですね」
「先着順、あと契約内容次第」
「そうなりますわ」
「そうか、まあその時の状況次第か」
中里は四人の話をこう理解して言った。
「じゃあまた契約出来たらな」
「はい、その時は」
「宜しく頼みます」
四人は中里に明るく応えた、そうしてだった。
四人は中里達に笑顔で手を振ってそうして別れた、三人はここでだった。
芥川が時間を見てだ、こう言った。
「もう時間やしな」
「クラスに戻ろか」
「そうしよな」
こう綾乃に言った、中里もそれに従い三人でクラスに戻った。
第二十二話 完
2017・6・17
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