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夢幻水滸伝

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第二十一話 地の星達その六

「いい場所です、そして僕もですね」
「方言出てるな」
「それはどうしてもですね」
「岐阜の言葉やな」
「そうです、名古屋の言葉とはまた違いますね」
「ああ、確かにな」
 近いから似ているのは当然だ、それで芥川も言うのだった。
「またな」
「食べものもまた違いますし」
 それもというのだ。
「そこは覚えておいて下さい」
「わかったわ、ほな今度岐阜の名物も頂こうか」
「是非共」
「しかしあれやな」
 今度は綾乃が言った。
「東海は戦国の有名人よおさんおる地域ばっかりやな」
「そういえばそやな」
 中里は綾乃のその言葉にも頷いた。
「愛知、静岡、長野、山梨、岐阜ってな」
「全部な」
「静岡は今川義元さん、岐阜は斎藤道三さんで」
「山梨は武田家、長野は真田家」
「愛知は言うまでもないわ」
「いえ、それ以前と以後は」
 困った顔になってだ、滝沢は二人のその顔に対して言った。
「あまり、ですから」
「いや、そう言ってもな」
「東海戦国めっちゃ凄いからな」
「信長の野望でどれだけ出て来たか」
「そう思うとな」
「何かがちゃうで」
「今はこれといってです」
 雅もこう言う、それも恥ずかしそうに。
「いないので」
「そやからか」
「自慢せえへんか」
「はい、棟梁はいつも信長さんを言われますが」
 だがそれでもというのだ。
「私達はどうもです」
「そやねんな」
「はい、私達は違います」
「棟梁は織田信長さんを尊敬しています」
 滝沢は坂口のそのことも話した。
「だからです」
「いつも信長さんの話をするか」
「あときし麺にういろうに味噌料理と海老、モーニングに」
「名古屋名物ばっかりやな」
「そしてドラゴンズもです」
 このチームというのだ。
「よくお話していますが」
「根っからの名古屋人か」
「声優さんでは櫻井孝宏さんがお好きだとか」
「ああ、あのいけてる声優さんか」
「あの人もお好きです」
「愛知の人やからか」
「仮面ライダーの人では天野浩成さんです」
 この人も好きだというのだ。
「とかく名古屋愛の強い人です」
「それで話もか」
「名古屋のお話が多いです」
「そやねんな」
「落合さんも尊敬されていまして」
 元監督の俺流の人もというのだ。
「そうした話題が非常に多いです」
「今日会いに行ったで」
 綾乃は二人にこのことを話した。
「きし麺食いに行こうって言ってたわ」
「棟梁らしいですね」
「私達にもいつもそう言われます」
「他には味噌カツ、味噌煮込みうどんもありますが」
「鶏もお好きで」
「自分等にもそうか、しかし坂口君は結構以上に名古屋人やけど」
 綾乃はこうも言った。
「自分等はまたちゃうな」
「あの方の名古屋愛は別格ですから」
「どうにも」
 二人は彼については苦笑いで話した。 
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