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夢幻水滸伝

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第二十一話 地の星達その五

 その少女がだ、中里達を見て最初は意外という顔で言った。
「またどうして」
「こっちのクラスに来たかやな」
「こちらの世界では何もない筈ですが」
「というかはじめて会ったな」
 中里はその少女、雅に対して笑って言った。
「司馬雅ちゃんやろ」
「はい」
 雅もこう答えた。
「そうです」
「そやな、こっちの世界でも外見変わらんな」
「テニス部で日焼けしていまして」
 雅はまずは肌の色のことを話した。
「髪の毛は地毛です、オランダ人の母の影響です」
「ハーフかいな」
「そうです、染めてはいないです」
 その見事な茶色の髪の毛はというのだ。
「特に」
「そやねんな、えらい目立つ外見やな」
「よく言われます、肌の色はあちらでも同じですね」
「ダークエルフでな」
「そうですね、しかし特に何もですか」
「ないで」
「只の顔見世ということになりますか」
 雅はこう解釈した。
「そうなりますか」
「まあそやな」
「わかりました、正直安心しました」
「喧嘩売りに来たって思ったか?」
「戦はともかく暴力は好きではないので」
 雅としてはというのだ。
「ですから」
「そうなんやな」
「はい、暴力では何も解決しません」 
 それ故に暴力は嫌いだというのだ。
「戦においても戦いますが」
「捕虜や民衆にはやな」
「一切手出しをしてはいけませんとです」
 強い口調でだ、雅は中里に話した。
「考えています」
「そこはしっかりとしてるんやな」
「いけませんか」
「それが正しいわ、武器持たんもんいじめてどうなる」
 中里もそうしたことは嫌いなのでこう言った。
「ほんまにな」
「そうです、ですから」
「そこは徹底してるか」
「我が勢力も、それはあちらの世界の話で」
「こっちの世界でもか」
「曲がったことはです」
 つまりいじめ等人の道に外れた所業はというのだ。
「しません」
「そうか、あと自分の言葉やけど」
 ここで中里は雅のそれについて言った。
「敬語やけど方言入ってるな」
「静岡のですね」
「そや、それがな」
「はい、生まれは静岡です」
 雅は実際にだとだ、中里に微笑んで答えた。
「素晴らしい場所です」
「そうらしいな」
「豊かな場所ですし」
「今川義元さんの時代からやな」
「そうです、実家に帰れば」
 その時はとだ、雅は中里に微笑んで話しあt。
「よく遊んでいます」
「そうなんやな」
「はい、そうです」
「それで自分は岐阜やったな」
 芥川は滝沢に声をかけた。
「そやったな」
「そうです、少し田舎ですがライトノベルの舞台にもなった街の生まれです」
「農業高校のあるか」
「そうです」
 まさにそこのというのだ。 
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