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夢幻水滸伝

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第十六話 内政その九

「くれぐれも、ただ」
「ただ?」
「不正は駄目ですがある程度の融通はです」
 そうしたものはというと。
「いいと考えています」
「何か学校みたいやな」
「学校は社会の縮図です」
 太宰は彼等本来の世界の話も入れた、それもその生活の主な場の一つである学園のことについて。
「ですから」
「学校みたいなこともか」
「申し上げた次第です」
「そういうことか」
「はい、ですから不正はいけません」
「けどある程度の融通はか」
「必要です、もっとも規律厳守な場合もあります」
 こうも言うのだった。
「軍等の組織にいれば」
「学校では風紀部もそやな」
「こうした組織では規律厳守でも」
「関西の軍も軍律厳しいしな」
「そこは厳格にしました」
 あえてというのだ。
「姫巫女様、そして芥川君とお話しまして」
「悪いことせん様にやな」
「そうしています」
「武器持ってるしがたいええのも多いしな」
「力を持っていますので」
 軍隊ひいては兵隊達がというのだ。
「ですから」
「軍規軍律は厳しくか」
「そうしています、日本軍の様に」
 その域まで軍規軍律を厳格化しているというのだ。
「これからもそうしていきます」
「厳しくか」
「はい、何があろうとも」
「そうか。まあうちの学園の風紀部はそんなにな」 
 中里は八条学園風紀部のこともここで言及した。
「厳しくないしな」
「はい、確かに」
「そうそう漫画みたいな厳しい風紀部員おらんか」
「いますで」
 弥生が中里に言ってきた。
「うちの学園にも」
「そうなんか?」
「はい、そうした人もいます」
「そうなんやな」
「とはいっても普段は優しい人ですけど」
「人格者ってことか」
「ええ人ですよ」 
 風紀部員としては厳しいがというのだ。
「まあそういう人もいます」
「そやねんな」
「はい、それでなんですが」
 弥生は中里にさらに話した。
「不正を調べるのもです」
「やってくんやな」
「それと法も常に見直してます」
 そうしたことも行ってるというのだ。
「これに問題あったらあきませんから」
「悪法やな」
「はい、悪法がない様にです」
 若しくは悪法になっていないかというのだ、どの様な法も時と場合によって悪法に変化したりもするのだ。 
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