転生とらぶる
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ペルソナ3
1784話
取りあえず見つけた宝石っぽい物は空間倉庫の中に収納しておく事にする。
明日にでも、これが何なのかを調べておく必要があるだろう。
出来ればこれに込められている魔法がどのような効果を持つのかを知りたいが、その辺りは……多分難しい。
であれば、せめてこの宝石っぽい物がどのような代物なのかを調べる事が出来れば、もしかしたら中に入っている魔法がどのような代物なのか予想するのは難しくないだろう。
例えば、この円盤が武器であった場合……込められている魔法は攻撃魔法だったり、相手の能力を低下させるような魔法の可能性が高い。
逆にこの円盤が盾だったりした場合は、補助魔法だったり回復魔法だったりする可能性が高い。
どちらなのかは分からないが、それでもこちらとしては魔法を予想出来るし、何も知らないよりは大分マシだろう。
「これについては、明日俺が調べておくよ」
「いいの? 何ならこっちでも調べてもいいけど」
そう言ってくるゆかりに対し、首を横に振る。
「どのみち、こっちは日中は暇だしな。何かやるべきことがあった方がいい。……ああ、でも電化製品が運ばれてくるのか」
「その辺りは、私からは何も言えないわね」
だろうな。
一応一緒に選んでは貰ったが、結局その電化製品を受け取るのは俺なんだし。
電化製品がやってくるのが午前中だから、取りあえず午後からはそれなりに暇になる。
……まぁ、配達にやってくるのは当然電気店が開いてからだから、恐らく午前10時以降になるんだろう。
そうなると10時までは暇になるな。
幸いネットに関しては携帯があるので、使えないという事はない。
この宝箱で入手した宝石っぽい物に関しても、ネットを使えばある程度調べる事は出来る筈だ。
「なら、そういう事で……もう1つの道に行ってみるか」
「そうね。……どういうのがあると思う?」
「どういうのって言われてもな……特に何かこれといって思いつくような事は……ああ、そうだな。小ボスがいた事だし、もしかしたらターミナルは今までの階層とは違う奴があるかもしれないな。
「だと、いいんだけど……」
少しだけ慎重な様子を見せるゆかりと共に、塔の通路を歩いていく。
そうしてやがて見えてきたのは……
「ほら、やっぱり俺が言った通りだったろ?」
ゆかりに対して、そう笑みを浮かべて告げる。
何しろ、現在俺達の目の前にあるのは、ターミナルはターミナルでも、今まで見てきたターミナルとは全く違うターミナルだったのだから。
今までのターミナルが素のままだとすれば、この5階にあったターミナルは枠がついている……と言うべきか。
「確かに、今まで見てきたターミナルとは明確に違うわね」
ゆかりも、このターミナルの様子を見れば俺の言葉を否定出来る筈などなく、俺の言葉に頷く……かと思いきや、微妙に心配そうな表情で口を開く。
「このターミナルが今までの物と違うのは分かったけど、それだとこのターミナルがエントランスに続いているのかどうかも分からないんじゃない? もしかしたら、エントランスとは全く違う場所に続いている可能性もあるような気がするんだけど」
「それは……否定出来ない事実だな」
小ボスのいる場所だったから、他の場所にターミナルが繋がっているかもしれないというゆかりの言葉は、決して間違ってはいないだろう。
なら、どうするか。
答えは簡単だ。
「じゃあ、俺がこのターミナルを使って、どこに続いているのかを調べてみる」
「え? ちょっ!? 別に私はそういうつもりで言ったんじゃ……」
「ゆかりの言いたい事は分かってる。けどな、いつまでもこのままここでこうしている訳にもいかないだろ。なら、このターミナルの先がどうなっているのかを、調べる必要がある。で、当然それを調べるのは俺かゆかりのどっちかになるんだが……そうなった時点で、どっちが行くかは考えるまでもないだろ?」
「それは……そうだけど」
ゆかりも俺の言葉に反論を口に出来ない。
実際、このターミナルの先が本当にエントランスに続いているのかどうか分からない以上、それを確認する為には誰かが行くしかないのは明白だった。
そして何か不測の事態が起こっても、俺の場合はどうにでも対処出来る自信はあるが、ゆかりの場合は戦闘に参加するようになったのはここ最近でしかない。
……それでも本当の素人とは違い、弓道部で練習をしていただけあって、それなりの技量を持っているので何とか出来ているのだが。
ただし、あくまでもそれは技量であって、度胸という点では全くの素人よりも少しはマシって程度だったが。
それでも、敵が影……つまり人間ではないという事は、ゆかりの精神的な負担をかなり軽減しているのは間違いない。
もしこれで、実は敵がどこかの組織の人間だったりしようものなら、恐らく……いや、間違いなく攻撃を躊躇うだろう。
つい数日前まで一般人だったのだから、それは別におかしな事でも何でもない。
ともあれ、このターミナルが繋がっているのがどこなのかが分からない以上、もしかしたら、この現象に関わりのある人間のいる場所に繋がっているという可能性も決して否定は出来ない。
それを確認するのであれば、俺がターミナルに入るのが最善の選択肢なのは間違いない。
……まぁ、俺がいない間に影が出てきたら、という心配もあるが……その辺りは炎獣も護衛につけているし大丈夫だろう。
このままゆかりを説得してもいいんだが、意外に強情なゆかりだ。
説得するのは無理……という可能性も十分にある。
だとすれば、このままさっさと行動に出た方がいい、か。
そう判断し、何かを言おうとしているゆかりをそのままに、一気にターミナルの中に飛び込む。
「あっ! ちょっ! アクセル!?」
ゆかりの口から出てきた声が聞こえたが、次の瞬間には俺の姿はエントランスにあった。
うん、やっぱり俺が予想したとおりこのターミナルはエントランスに通じていたのだろう。
だが、問題は……それだけであれば、あのターミナルは普通のターミナルと変わらないという事だ。
そして俺の予想通りであれば……
そんな風に考えながらターミナルにそっと手を伸ばす。
今までなら、こんな風にターミナルに触れても特に何も起きなかった。
だが……次の瞬間、俺の脳裏には5階という単語が浮かんできた。
それは、自分のステータスを確認するのや、空間倉庫の中身をリスト化して脳裏に表示するのとは微妙に違う感覚。
似てるようで違う……そんな奇妙な感覚。
ともあれ、それで5階を選び……すると次の瞬間、俺の前にはゆかりの姿あった。
「アクセル!?」
「どうやら、俺の予想通りだったみたいだな。この形のターミナルは……少なくても、このターミナルはエントランスに続いていた」
「そう。……じゃなくて、あまり心配させないでよね! いきなりターミナルの中に飛び込むから、驚いたじゃない!」
その気の強さを発揮して、がーっといった感じで言いつのってくるゆかり。
そんなゆかりの様子に、何となく凛を思い出してしまうのは、気の強さが似ているからか。
「悪いな、あそこでいつまでも話をしていても、結局時間を無駄に使うだけだと思ってな。……それに、ゆかりだって俺がそう簡単に危険にならないというのは分かってるだろ?」
「それは……まぁ、そうだけど」
俺の言葉にも一理あると判断したのだろう。
ゆかりは不承不承ではあったが、俺の言葉に同意したように頷く。
「とにかく、このターミナルはエントランスと5階を好きなように移動出来るのは間違いない。となると、明日からはわざわざ2階から攻略しなくても、5階から無事に攻略する事が出来る」
「それは……嬉しいわね」
しみじみと呟くゆかりの言葉に、頷きを返す。
何だかんだと、この現象の中で活動出来る時間というのは限られている。
この現象の中では時計が止まっているので正確な時間は分からないが、恐らく3時間から4時間……どんなに時間が掛かっても5時間といったところだろう。
勿論、実際に計った訳じゃなくて体感時間での話だから、正確ではないだろうけど。
そんな訳で、俺とゆかりが塔を攻略する時間というのはどうしても限られる。
おまけにこの塔は、毎回入る度に内部構造が変わるのだから、最短ルートを覚えて進むといった真似も出来ない。
そう考えると、5階までを短縮出来るというターミナルの存在はありがたい。
……とか何とか喜んでおいてなんだけど、もし明日また塔を攻略する時に5階を攻略出来なかったら、一体どうなるんだろうな。
いや、原作がある事を考えれば、多分大丈夫だとは思うんだが。
「5階にこのエントランスと行き来可能なターミナルがあるのだとすれば、恐らく10階、15階、20階といった風に5階ずつにあると考えてもいいだろうな」
「本当にそんな風になってるの?」
「確実とは言えないけど、多分かなり高い確率で」
実際に上の階を攻略していかなければ確実にとは言えないが、それでも俺は半ば確信していた。
「そうね。このまま進めばいずれ明らかになるでしょうね。……それで、今日はどうするの? 6階に向かってみる?」
「いや、止めておこう。何だかんだで今日はもうそれなりに時間が経ってるし、上の階層を攻略している時にこの現象が終わったら、どうなるのか分からない」
「……分かったわ。じゃあ、エントランスに戻りましょうか」
小さく深呼吸すると、ゆかりはゆっくりとターミナルに向かって進んでいく。
俺が使って安全だと確認は出来ていても、やはり自分で直接使うとなると色々と違うところがあるのだろう。
若干緊張した様子のゆかりがターミナルに入っていき、やがてその姿は消える。
そんなゆかりの後を追うように、俺もまたターミナルの中に入る。
すると次の瞬間、俺の姿はエントランスの中にあった。
そして周囲を見回しているゆかりの姿も確認出来る。
「どうだ? エントランスだろ?」
「そうね。……ええ、そうね」
何か気になるところがあったのか、自分に言い聞かせるように呟くゆかり。
いや、本当に何があったんだ?
ゆかりがターミナルに入ってから俺がその後に続くまでは数秒程度の誤差しかなかった筈だ。
だとすれば、その数秒で何かがあったことになるのだが……
結局ゆかりの様子だけを見てそれが何なのかを悟るのは難しいと判断し、単刀直入に尋ねる事にする。
「何かあったか?」
「え? ううん、何でもないの。ただ、ちょっと……数日前まではこんなことになるとは思っていなかったから。それに……」
「それに?」
何かを呟こうとしたゆかりの言葉を促すようにそう告げると、ゆかりはすぐに自分が何かを口に出しそうになっていたというのを理解したのか、慌てて首を横に振る。
「ううん、何でもない。それより、早く塔を出ましょ。このままエントランスで時間を潰していて、この現象が終わったら少し面白くないわ」
そう言葉を告げ、エントランスから出ていくゆかり。
まぁ、俺とゆかりが会ってから、実際にはまだ数日しか経っていない。
色々とイベントがあったから、かなり濃い時間を一緒にすごしてきたのは間違いないが、それでも結局はまだその程度の付き合いだ。
そんな俺に、あのゆかりがそう簡単に弱音を吐く筈もない、か。
そう考え、気分を切り替える。
……本当は、戦いの最中に何らかの悩みを抱えているというのは色々と危険だから、出来れば話して欲しかったんだが。
それでもゆかりと俺は、別にそこまで親しい訳ではない。……この塔を攻略して、人が棺桶になる現象を解明するまでの間は運命共同体だが。
それに、もしどうしてもゆかりが悩みで戦闘に参加出来ないのであれば、塔の攻略に連れていかないという選択肢もある。
ゆかりには恨まれるかもしれないが、それでもゆかりが塔の戦闘で死ぬよりはマシだろう。
「ちょっと、アクセル。どうしたの?」
「いや、何でもない」
そのまま先に進んでいたゆかりに追いつき、隣に並ぶ。
「それで、これからどうするんだ? もう何も用事がないのなら、ゆかりの部屋まで送ってもいいけど」
「……そうね。じゃあ、お願い出来る?」
「ああ」
こうして、俺は影のゲートを使ってゆかりを部屋まで送っていく。
命を懸けた戦闘の後だけに、すぐに眠れるかと言えば、それは否だろう。
だが、明日の日常生活がある以上、当然のように身体はしっかりと休めておく必要があった。
「じゃあ、また明日な」
「ええ。……あの宝箱で見つけた宝石っぽい物の件、こっちでも調べてみるわ」
そう言葉を交わし、俺はゆかりの部屋で影に身を沈め……家に戻るのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1435
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1389
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