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レーヴァティン

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第十五話 沼の屍竜その七

「夢にもな」
「そうですね、しかしです」
「目の前に出て来たからな」
「実際に」
「はい、ですから」
 それでというのだ。
「普通のドラゴンとの戦闘を考えていましたが」
「変えないと駄目だな」
「ドラゴンゾンビは特に強力なアンデットです」 
 アンデットの中でもというのだ。
「しかもあの大きさになりますと」
「特にだよな」
「強力です、その吐く息は悪質な毒素です」 
 腐った屍から発せられるそれだというのだ。
「浴びてはいけません」
「だよな、やっぱり」
「お二人共気をつけて下さい」
 くれぐれもとだ、順一は身構えつつ久志と順一に話した。
「下手に身体を切り刻んでも倒せません」
「ダメージで死なないからな」
 久志はまた応えた。
「ゾンビだからな」
「はい、完全に動けなくなるまで攻撃を加えるか」
 相手が死ぬか、というのだ。
「若しくは解呪です」
「解呪?アンデットの呪いを解いて上部るさせるか」
「それを使うかですが」
「どっちがいいか、か」
「はい、どちらかでアンデットを倒せます」
「ドラゴンゾンビでもか」
「出来ますが」
「ドラゴンゾンビだとかかっている呪いも凄いものだろ」
 智はドラゴンが持っている力から言った。
「そうだろ」
「間違いなく」
「自分その呪い解けるか?」
 それだけの解呪の力を持っているかというのだ。
「司祭だから使えるにしてもな」
「難しいかも知れないですね」
 順一は智の問いに冷静に答えた。
「やはり」
「そうか、じゃあな」
「それならですね」
「一応な」
「行い」
「そして俺と久志はな」
 二人はというと。
「攻撃だな」
「ああ、そうした方がいいな」
 久志も剣を抜いていた、そのレーヴァティンを。
「二段構えでいくか」
「そうだな、俺と二人で攻めるか」
 智もアポロンの弓矢を構えている、彼の武器を。
「そしてな」
「はい、私は解呪です」
 順一は右手を胸に置きその用意をしている。
「それにかかります」
「よし、じゃあ行くぜ」
 久志のレーヴァティンは既にその剣身に紅蓮の炎をまとっている、彼はその剣を両手に持って構えている。
「全力で倒すぜ」
「頭狙うけれどな」
「ああ、死んでるからな」
「脳みそ射抜いても終わりじゃないな」
 智はこのことも察していた。 
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