八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百十四話 ワインとデザートその三
「やっぱり王道よね」
「そうだよね」
「ダオ確かに抹茶が好きよ」
「それでもだよね」
「バニラも否定しないわ」
「否定出来ないものがあるからだね」
「何といっても王道だから」
アイスやソフトの、というのだ。
「これを否定は出来ないでしょ」
「そうだよね」
「じゃあ今から三人それぞれね」
「アイスを食べながらだね」
「イルミネーション観ましょう」
「花火もですね」
小夜子さんは微笑んでこちらも話に出した。
「そちらも」
「そうよね、何か日本は夏に花火が多いわね」
「日本の夏の風物詩の一つです」
「やっぱりそうよね」
「ただ最近はスキー場等で冬も打ち上げられるので」
「何時でもなのね」
「観られます」
花火、それも打ち上げ花火がだ。
「そうなっています」
「スキー場ね」
「そちらで」
「ダオ行ったことないのよ」
スキー場にとだ、小夜子さんに抹茶アイスを食べつつ話した。
「これが」
「ベトナムにはないからですね」
「東南アジア、あとブラジルにもないわね」
「暑い国なので」
「そう、だからね」
「スキー場はないですか」
「雪も天然のは見たことがないわ」
それこそというのだ。
「全くね」
「国によって違いますね」
「そう、全然違うから」
それこそというのだ。
「気候のことは特にね」
「やはりスキー場はないですか」
「だから冬楽しみなのよ」
「では六甲の」
「そうそう、スキー場もね」
まさにそこにというのだ。
「行きたいわ」
「そうですか、では冬は」
「滑るわよ、ただ危なくもあるらしいから」
スキーのこともだ、ダオさんはアイスを舐めつつ話した。
「気をつけてね」
「そうしてですね」
「やってみるわ」
こうも言ったのだった。
「これラブポーンやイタワッチとよくお話してるけれど」
「東南アジアの方々の間で」
「とにかく雪とは縁がないから」
東南アジアはというのだ、ダオさん自身が今言っている様にとにかく熱帯の国だ。雪と無縁であることも当然だ。
「だからね」
「ううん、人工もないんだ」
「人工の雪ね」
「それでのスキー場は」
「物凄くお金かかるでしょ」
すぐにだ、ダオさんは僕に如何なものかといった顔で返してきた。
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