八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百十三話 別の楽しみ方その十
「食べましょう」
「今から待ち遠しいわ」
「本当に」
僕も同じ気持ちだった、そして。
そのピザにスパゲティが来た、それにワインもだった。僕達はそのスパゲティにピザをだった。ワインと一緒に。
ダオさんはいきなりだった、ペペロンチーノをフォークに絡め取った。
それからお口の中に入れてだ、満面の笑みで言った。
「このコシよ」
「あっ、アルデンテだね」
僕もペペロンチーノを食べて言った。ガーリックとオリーブも効いている。
「これはいいね」
「まずはあっさりとペペロンチーノで」
「それでだよね」
「そう、それからね」
何といってもというのだ。
「トマトね」
「そちらになるね」
「そして最後はよ」
「カルボナーラだね」
「濃厚なね」
味がだ、カルボナーラの味は本当に濃い。何かちょっと間違えると味がくどくなると聞いたことがある。そこまでの濃さだと。
「それにするわ」
「ワインもだね」
「この通りよ」
そのパスタを食べながら言った。
「いや、よく合うわ」
「はい、これならです」
小夜子さんもパスタとワインを食べつつ言う。
「幾らでも食べられます」
「それじゃあね」
「ワインは素敵ですね」
「赤か白かで色々な料理に合うわね」
「ロゼでも」
「不思議なお酒よね」
「そうですね」
小夜子さんはごくごく飲んでいた、ジュースを飲む感じで。
「赤はお肉やパスタで」
「白は魚介類で」
「まさにどの様な国のどうしたお料理にも」
「合うから」
「素晴らしいお酒です」
「全く以てね、ダオもベトナム料理と一緒にね」
お国のお料理と一緒にというのだ。
「飲むことあるわよ」
「私も和食と一緒に」
「それが出来るのがワインなのよね」
「そうですね」
「まあパスタとはね」
「常道ですね」
「ええ、だからこそ余計に美味しいのよ」
こう言ってダオさんも勢いよく飲む、二人共飲む勢いがいい。
僕は二人の話を聞きながら飲んでいたけれど小夜子さんは僕に顔を向けて言ってきた。
「飲まれてますか?」
「うん、この通りね」
もうピザを食べてスパゲティの二皿目に入っている、ワインも半分飲んだ。
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