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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第百十三話 別の楽しみ方その十一

 
前書き


 

 
「楽しんでるよ」
「そうですか」
「うん、美味しいね」
「本当にそうですね」
「いや、パスタの腰があって」
 トマトと茄子のスパゲティだ、これも実にいい。
「幾らでもです」
「食べられるね」
「はい」
 本当にとだ、小夜子さんは僕に話してくれた。
「この通り、どうも後で」
「後で?」
「ダイエットが気になりそうですね」
「食べて飲んだから?」
「ですから」
「そんなの別にいいじゃない」
 飲みつつだ、ダオさんは小夜子さんに言った。
「気にしなくて」
「そうでしょうか」
「そんなのちょっと身体動かしたらね」
 それこそというのだ。
「太らないから」
「そうでしょうか」
「食べて歩くよ」
 これがダオさんの言う運動だった。
「そうしてね」
「スポーツもですね」
「すればいいのよ」
「そうですか、ですが」
「小夜子は文化系だから?」
「お茶にお花に踊りに」
「じゃあ踊ればいいのよ」
 ダオさんは小夜子さんにすぐに答えた。
「そうすればね」
「日舞ですが」
「それでも踊りは踊りね」
「はい、それは」
「なら踊ればいいわ、それにね」
「それにですか」
「あと頭も使えば」
 ダオさんは小夜子さんにこうも言った。
「お茶やお花で」
「頭でもですね」
「カロリーを消費すればいいのよ」
「そうして痩せる、ですか」
「実際根詰めて勉強すると体重減るでしょ」
「疲れますし」
「頭を使ってもね」
 こちらでもというのだ、身体を使うだけでなく。
「人間痩せるから」
「だから食べてもですか」
「そうしていけばいいのよ」
「成程、そうですか」
「それにね」
 ダオさんはさらに話した。
「若いんだし、まだ」
「私達は」
「痩せようと思えばすぐに痩せられるわ」
「新陳代謝がいいから」
 それ所にというのだ。
「だからですね」
「そう、もうそれこそよ」
「痩せることは」
「簡単よ、ダオだって太りやすいのよ」
「そうなのですか?」
「そうよ、これでもね」
 パスタ、海の幸のそれを食べつつ小夜子さんに話す。小夜子さんはミートソースを食べている。ボロネーゼだ。 
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