八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百十三話 別の楽しみ方その二
「それは」
「そうです、まあ成人してからですね」
「それからですね」
「そうします」
「では」
「はい、何処か他のお店に行きます」
誰かを誘ってだ。
「そうします」
「わかりました、それでは」
畑中さんもこれ以上言わなかった、引き止めないといけない時は何があっても引き止めてそうでない時は任せてくれる。このことが畑中さんの凄いところの一つだ。
「義和様の思われるままに」
「そうさせてもらいます」
「その様にします」
「それでは」
「はい、そうします」
こう二人で話した、そして。
僕はシャワーを浴びて幾分かすっきりしてだった、そのうえで次にシャワーを浴びると言った畑中さんに行って来ますと告げてだ。一時のお別れの挨拶をしてだった。
僕はホテルを出た、だが出たのは一人でだった。誰に会えるかと考えているとだ。
小夜子さんとダオさんがだ、その出入り口で僕に声をかけてきた。
「あの、義和さん」
「今暇?」
二人で僕のところに来て聞いてきた。
「ひょっとして」
「そうなの?」
「うん、実はね」
僕も二人に顔を向けて答えた。
「これからどうしようかって考えてたんだ」
「そうですか、では」
小夜子さんはそう聞いて僕に言ってきた。
「これからパスタをどうでしょうか」
「お昼によさそうなお店見付けたの」
ダオさんも微笑んで話してきた。
「これから二人で行こうとです」
「お部屋でも話してたのよ」
「あっ、二人はだったね」
小夜子さんとダオさんはだ。
「同じ部屋だったね」
「はい」
その通りだとだ、小夜子さんは答えてくれた。
「それで、です」
「その縁で今回一緒に行動してるの」
「今回の旅行全体で」
「二人で色々回ってるのよ」
「それで義和さんがよければ」
「ダオ達と一緒にどう?」
「それじゃあ」
僕も正直これからどうしようかと思っていたところだ、一人で外に出るのはあまりよくないと畑中さんも言っているしだ、用心の為。
「よかったら」
「はい、では」
「今からね」
「うん、それでだけれど」
僕は二人にあらためて確認を取った。
「何処に行くのかな」
「スパゲティ食べに行くのよ」
ダオさんはこう僕に答えてくれた。
「ワインも楽しんでね」
「ワインもなんだ」
「そうよ、よさげなお店を見付けたから」
だからだというのだ。
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