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夢幻水滸伝

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第九話 関ヶ原の戦いその十四

「まだあるで」
「そやな、アメリカに中国に東南アジアに中南米に」
「それぞれ神星の奴等がおって統一に向かってる」
「この四つの勢力と戦うことになるか」
「お互いに潰し合うかも知れんけどうちに来る可能性もある」
 この四つの外の勢力がというのだ。
「その場合はや」
「何か勝ってやな」
「それで今度は太平洋統一やな」
「何か太平洋の連中は何処も太平洋の覇者になろうとしてるみたいやな」
「みたいやな、太平洋か」
 この世界のこの海についてだ、芥川はこれまで以上に深く考える顔になってだ。そのうえで狐に対して語った。
「どでかい海や、けれどこの海を一つにしたらな」
「凄いことになるか」
「よおさんの人間やものがある」
 この太平洋を囲む諸国にはというのだ。
「そやから一つになったらその人とものが行き交ってな」
「物凄い勢力になるか」
「ああ、そうなるわ」
「それを作るか」
「ああ、ただな」
「ただ?」
「問題は何処がその太平洋の盟主になるかや」
 これが問題だというのだ。
「うちか他の連中か」
「それが問題か」
「うちとしてはやっぱりな」
「わし等がやな」
「日本を統一したうえでな」 
 そのうえでというのだ。
「他の連中を倒してな」
「日本が覇者になるか」
「そうなりたいやろ」
「やっぱりな」
「折角この世界で統一目指してるんやしな」
「そういうことやな、それで太平洋統一してやな」
「ああ、僕等この世界を統一して救う星やっちゅうけどや」
 実はこの世界の言い伝えではそう言われているのだ、彼等星達はこの広大な世界を統一しそのうえで救う者達だとだ。
「問題はどうやって救うかや」
「この世界で何が起こるか、か」
「どっかから攻めて来るか災害か」
「何があるんやろな」
「あの巨人達も気になるわ」
 今はロシアやインドに集中的に出没しているという彼等もというのだ。
「連中もわかってないこと多いしな」
「いつも急に出て来るしな」
「何十メートルもある奴等が数体まとめてな」
「しかも種類あるな」
「ああ、普通の奴の他に燃えてるのとか冷気出すのとか全身毒で爛れてるのとかな」
 そうした特殊な巨人達もいるというのだ。
「雷出すのとか翼生えてるのとかな」
「そこは色々やな」
「何やろな、連中は」
 首を傾げさせつつだ、芥川は巨人達について言った。
「ほんまに」
「あの連中も謎やな」
「この世界の災いやけどな」
「台風とか地震みたいなな」
「ほんまそれに近いな」
「あの連中はこの世界の危機に関係あるか」
 芥川は深く考えつつ言った。 
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