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夢幻水滸伝

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第九話 関ヶ原の戦いその十三

「夜でも」
「そやな、奇麗な具合にな」
「この奇麗な空もまた僕等に勝ちをもたらしてくれるで」
「そうした空か」
「ああ、それでやけどな」
 ここでだ、芥川は狐にこうも言った。今度の話はというと。
「最近巨人は日本には出てないな」
「それどころか太平洋全体でな」
「出てないか」
「何かロシアやインドにばかり出てるらしいわ」
 そうした地域にとだ、狐は芥川に話した。
「そうしたところにな」
「どっちも三極星がおる国やな」
「それで凄い勢いで覇権手に入れようとしてるな」
 ロシア、そしてインドの三極星の者達はというのだ。
「強い星も集まってきてて」
「それで敵にも容赦ないな」
「生き埋めにまでしてな」
「魔物とかな」
「そうした地域にや」
「巨人が集中的に出てるか」
「それでその覇権の邪魔をするみたいにな」
 そうした感じでというのだ。
「暴れてるみたいや」
「成程な」
「ちょっと前まで日本にも出て来てたけどな」
「関西にもな」
「時々でもな、けどな」
 それがというのだ。
「変わったわ」
「ロシアやインドばかりか」
「それで氷帝も雷帝も巨人と戦ってるらしい」
「連中自らか」
「巨人相手も容赦せず殺し尽くしてるらしい」
「あの二人はマジでやばいみたいやな」
 巨人からだ、芥川は彼等に考えを移して述べた。その顔が深刻なものになっている。
「敵と見たら一切容赦せんな」
「捕虜もいらん思ったら平気で皆殺しやしな」
「生き埋めとかな」
「街一つ消すとかするしな」
「人間の盾やら強制労働とかもさせて」
「ほんま容赦せん連中や」
 敵、それが捕虜となってもだ。
「そうした連中やさかい」
「戦う時は用心せなな」
「というか何やかな」
 狐が言うには。
「鬼っちゅうか本に出て来る虐殺者やな」
「冷酷な将軍とか為政者とかな」
「そんなのやな」
「そのまんまやろ、けどな」
「それでもか」
「戦には絶対に勝って政治自体は善政でな」
 それでとだ、芥川は狐に話した。
「どっちも民衆からの支持は高い」
「領民には優しいんか」
「敵や賊には容赦せんのは間違いないけどな」
「味方には寛容か」
「そうみたいや」
「その辺りメリハリつけてるんか」
「そうみたいやな」
 ロシアの氷帝、インドの雷帝はというのだ。
「どっちもな、まあ確かにそのうちどっちともぶつかるかも知れんけど」
「まずはうちは日本統一やな」
「この天下をな、それで天下を統一したらや」
 それから先のこともだ、芥川は狐に話した。 
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