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イナズマイレブン〜稲妻の軍神〜

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⚡︎2話 雷門サッカー部

時は流れて2年……円堂と廣川がサッカー部を建設し、一ヶ月後に同級生の染岡竜吾と半田真一、2年に上がると壁山塀吾郎と栗松鉄平、宍戸佐吉、少林寺歩が入部。しかし部員はまだ8名………あと3人も足りない状況である。

〜雷門中・サッカー部 部室〜

「さぁ、練習だ!!」

円堂は部室の扉を勢いよく打ち開けて、ボールを持ちながら染岡達に呼び掛けた。だが、その気合いの籠もった声も虚しく誰一人も応える態度を見せない……何故なら壁山は菓子を貪り、染岡はぼーっと天井を眺め、半田は漫画を読み、栗松はゲームをし宍戸はそれを見ている。何故か少林寺はカンフーの練習をしている。そんな状況でも円堂は再び染岡達に呼び掛ける。

「どうしたどうした!皆ずっと練習してないんだぞ!?」
「グラウンド、借りられたのかよ」
「うっ、それは………」

染岡に図星を突かれて円堂は黙り込んでしまった。だが、円堂は負けじと染岡達を説得しようと口を開く。

「これからラグビー部に交渉して………」
「だと思ったよ」
「どうせ笑いものになるだけでやんす!」
「8人ぼっちならテニスコートでも十分だろって」
「グラウンドが空いてる日にやればいいんじゃない?」
「そうそう」
「空いたことないけど」

半田に続き、栗松、宍戸、壁山、少林寺が次々と円堂へ痛いところを突いてきた。それを聞いた円堂は顔を真っ赤にして怒りの表情を浮かべて叫ぶ。

「俺たちはサッカー部なんだっ!! ……フットボールフロンティア!! 今年こそこれに出ようぜ!! 後3人集まれば出れるんだぞ!! なっ、染岡! 半田!」
「無理無理」
「壁山! 栗松! 宍戸!」
「どうせ集まらないでやんすよ……」

円堂の言葉に染岡達は諦めている。それを聞いた円堂は怒り叫ぶ。

「お前らな! サッカーをやりたくて入部したんだろうが!! サッカー部がサッカーやらなくてどうすんだよ!!」

そう言い残し円堂はサッカー部部室から去った。その円堂の様子に半田は呆れる。

「何1人で熱くなってんの?」
「頑張ってもしょうがないさ……もう直ぐ廃部って噂もあるしな」
「「「「「廃部!?!?」」」」」

染岡の“廃部”という言葉を聞いた半田達は驚愕な表情を浮かべ叫んだ。



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サッカー部部室から去った円堂は学校の中庭の空いている空間でドリブルの練習をしていた。そんな時、円堂の親友でサッカー部員──廣川とサッカー部のマネージャー──木野が走ってくる。

「円堂」
「円堂く〜ん!」
「おう、廣川! 木野!」
「悪い。ラグビー部に交渉して来たんだが……」
「グラウンドは借りられなくって……」
「仕方ないさ」

円堂は廣川と木野の言葉に了承した。そんな中、廣川は円堂に尋ねる。

「染岡達はどうだ?」
「いつもと同じ」
「練習しろって言ってこようか?」
「いいよ。そのうち……きっとやる気になってくれるさ」
「確かに今の状況だと、あいつらはやる気を出せないからな」

円堂の言葉に廣川も納得した。円堂はサッカーを手に持ちながら言う。

「あいつらだって、本当はサッカー大好きなんだから」
「じゃあ、または河川敷いくんだ? 小学生のチーム相手で練習になってる?」
「ああ」
「……小学生だけど実力はあるぜ」

木野の問いに円堂は笑顔で、廣川はリフティングしながら答えた。この後、円堂と木野は稲妻KFCの子達と河川敷で練習するため移動したが、廣川は今日は用事があるため断った。



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〜稲妻総合病院〜

稲妻総合病院、廣川は黒髪のポニーテールで自身の姉──廣川姫乃が入院しているので、見舞いに来たのだ。姫乃は弟が見舞いに来てくれたことに喜んでいる。

「あらあら、駿吾いらっしゃい」
「姉さん、久しぶり」
「お兄ちゃん? 僕は無視なの!?」
「結城……お前のことも見てるから、声のトーンを下げような」

廣川は、同じく姫乃のお見舞いに来た黒髪で長髪で自身の妹──廣川結城に呆れながら注意をした。その廣川の言葉に結城は頰を膨らませながら姫乃に甘える。

「む〜〜、お姉ちゃん〜〜!!」
「ふふふ。駿吾、あまり結城を虐めないでね」
「うん。姉さんこそ早く身体を治してくれよ」

微笑む姫乃に廣川は近寄り、笑みを浮かべた。その後、廣川は姫乃と結城との会話を楽しんだ。そして日が暮れ始めたのが分かり、廣川は結城と一緒に病院から出た。そして結城は廣川に向かって笑みを浮かべて口を開く。

「お兄ちゃん! 今年こそフットボールフロンティアに出て全国優勝を成し遂げてね!!」
「ああ、今年は絶対にフットボールフロンティアに出て全国優勝するぜ」

結城から応援を貰った廣川は拳を握り、そう言った。その夢が必ず叶うことを願って…… 
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