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イナズマイレブン〜稲妻の軍神〜

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⚡︎3話 サッカー部廃部

〜雷門中・教室〜

翌朝、いつも通り登校してきた廣川はHR前の教室で円堂と話している。

「でさ、廣川!! 昨日すげぇシュートを打つ奴とあったんだぜ!!」
「へぇ〜、昨日の河川敷でそんな事があったんだな」

円堂の言葉に廣川はその人物にあってみたいと興味を持った。そしてHRの時間となり先生が教室に入ってくる。

「おーい、全員席に着け。転校生を紹介するぞ」
「……………」

先生が入ってくるのと同時に白髪で逆立った髪型のクールな男が教室に入って来た。その男を知っていた円堂は大きな声で叫ぶ。

「ああああ───!!」
「(円堂、昨日凄いシュートを打った人ってもしかして……)」
「(あ、ああ! そうだぜ)」

小さな声で掛けてきた廣川に円堂は笑みを浮かべて答えた。先生は白髪の男について紹介する。

「今日から我が雷門中に転入となった、豪炎寺修也君だ。前は木戸川清修中学にいたんだったな?」
「はい」
「(木戸川か……よーし!)」
「(木戸川清修中学か……確か、フットボールフロンティアで全国準優勝の学校だったはずだ。なのに何故雷門中に?)」

先生の説明を聞いた円堂は笑みを浮かべ、廣川は木戸川清修中学を知っていたため疑問を浮かべていた。そして昼休み、円堂と廣川は白髪の男ーー豪炎寺修也に話し掛ける。

「豪炎寺。昨日、ちゃんと自己紹介してなかったからさ。俺、円堂守。サッカー部のキャプテンやってるんだ。ポジションはGK!」
「俺は廣川駿吾。サッカー部の副キャプテンだ。ポジションはFW、もしくはMF」
「お前も入らないか? 木戸川清修ってサッカーの名門だもんな!!」
「ああ、俺も粗方知っている。君は木戸川清修中学を全国準優勝まで導いた炎のストライカーだろ?」
「やっぱりか! どーりであんなキック凄いはずだぜ!!」

廣川は豪炎寺に質問をし、円堂は転校してきたことに嬉しい表情でテンションが高かった。だが、豪炎寺は顔を背けた。それに疑問を持った円堂は尋ねる。

「ん……何だよ?」
「悪いな………サッカーは、もう辞めたんだ」
「辞めたって、どうして?」
「……俺に構うな」

円堂の問いに豪炎寺は顔を背けて、そう呟いた。そしてそこに半田がやって来て、円堂と廣川に話し掛ける。

「円堂! 廣川! 冬海先生がお前らを呼んでる。校長室に来いってさ」
「「校長室?」」
「大事な話があるらしい。俺、嫌な予感がするんだ。例えば、廃部の話とか……」
「廃部ぅ!?」

半田の“廃部”という言葉に円堂は驚愕な表情を浮かべて声を上げた。それを聞いた廣川は呟く。

「“廃部”か……」
「私もそんな噂聞いたけど……」
「冗談じゃないぞ! 廃部になんかさせるもんか!!」

円堂はそう言いながら校長室まで駆け出した。廣川は円堂を追い掛ける……嫌な事が起こるな、と



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〜雷門中・校長室〜

校長室に着くと、サッカー部顧問──冬海先生と校長先生、何故か理事長の娘──雷門夏未までがいた。先程の威勢とは違い、円堂は緊張しながらも口を開く。

「あ、あ、あの……話って何ですか?」
「大事な話しがあると聞いたのですが」
「突然ですが一週間後に久しぶりの練習試合をすることになりました」
「へ? 試合って………試合!? やれるんですか!?」
「相手は、帝国学園です」
「て、帝国!?」
「過去40年フットボールフロンティアで優勝し続けている強豪校じゃないですか……」

練習相手が帝国学園であることに円堂と廣川は驚愕な表情をした。疑問を持った円堂は尋ねる。

「日本一のチームがなんで雷門中(ウチ)に? 強豪校との試合は嬉しいんですけど……今、部員は8人しかいません」
「足りないのなら、試合までに集めてはいかが?」
「へっ?」
「集められない場合、あるいは試合に負けた場合、サッカー部は廃部。決定事項よ」

円堂の言葉に急に会話に入ってきた夏未が円堂と廣川に向かってそう言った。それを聞いた円堂は

「勝手に決めるなよ!!」

怒りの表情で声を上げ、廣川は

「帝国学園の試合に勝つのは無理無題だぞ」

冷静な表情でそう夏美に言った。だが、夏美はそんな円堂と廣川の言葉を無視し続けて言う。

「これは理事長と校長先生よる決定でもあるの。あんな掘っ建て小屋の弱クラブに回す予算なんて無いわ」
「何い!!」
「……そういうことか」
「円堂君、廣川君。夏未お嬢様は理事長から我が校の運営を任されてるんだよ。彼女の言葉は理事長の言葉と同じだ」
「んっ」

校長先生の言葉に夏未はニコリと笑顔を見せる。それを見た円堂は顔を真っ赤にして唸る。

「ん〜〜〜」
「円堂、帝国学園の練習試合受けるぞ。いや、絶対勝つぞ」
「当たり前だ! 絶対勝つぞぉ!!」

廣川の言葉に円堂は声を上げた。結果、帝国学園での練習試合に敗北したらサッカー部は廃部になるというのが決定した……… 
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