八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百十一話 お風呂でその十二
「一気に酔うからですね」
「ですからお風呂の後はです」
「まずは、ですね」
「水分を補給されて下さい」
「さもないと一気に酔いますね」
「ですからお風呂の後は」
つまり今だ。
「何か飲みましょう」
「お水ですね」
「お水でもポカリスエットでもいいですし」
こうした飲みものもというのだ。
「後はお茶も」
「そういうのもいいんですね」
「そうです、身体にいいですから」
「じゃあ紅茶飲みます」
僕は少し考えてから畑中さんに答えた、話をしているその間にも汗が出ていて身体中びしょ濡れの感じになっていた。
「この後は」
「紅茶ですか」
「ストレートかミルクティーを」
ペットボトルのだ、それを飲むつうもりだった。
「飲むわ」
「では」
「はい、それじゃあ」
こうしたことを話してだ、そのうえで。
僕達はかなり汗をかいた、それから一旦サウナを出て水風呂の前でかかり湯で汗を流してから二人で水風呂に入った。水風呂に入ると身体が一気に冷えていく。
そして酔いもだ、あっという間に醒めてきていた。その中で。
畑中さんは一緒に水風呂に入る僕に言ってきた。
「徹底的に熱くなってです」
「一気に冷えますね」
「この様に」
「これがサウナの醍醐味ですね」
「はい、本場のロシアやフィンランドでもです」
こちらの国々からも留学生の人達が来ている、中学の時に同じクラスだったロシアからの留学生ベニコヴィッチ君は今や高等部のレスリング部のエースだ。
「こうしていますが湖に飛び込む場合もあります」
「サウナの後で」
「はい、外の湖にです」
「飛び込んで、ですね」
「身体を冷やしてもいます」
「あちらで外の湖ですと」
ロシアにしろフィンランドにしろだ。
「冬なんか物凄そうですね」
「凍ることも普通ですから」
「だからですね」
「はい、相当な冷たさです」
「身体が一気に冷えますね」
「そうなります」
実際にというのだ。
「ああした国々ならではです」
「そうですね、それぞれの国でサウナも違うそうですが」
「ロシアとフィンランドで」
「ロシアの方が熱くなかったんでしたっけ」
「確か」
「そうでしたね」
僕も畑中さんの話に頷いた。
「聞いた話だと」
「サウナもそれぞれということです、では」
「結構冷えてきましたね」
「もう少し冷やしましょう」
「そしてそのうえで」
「また」
「はい、サウナに入りましょう」
実際にもう身体が徹底的に冷えたと見てだった、僕と畑中さんはまたサウナに入った。やっぱり最初は汗が出ないが。
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