八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百十一話 お風呂でその十一
「サウナにも入られますし」
「私もです」
「畑中さん午前中は運河のところのお店で飲んでましたね」
「ソーセージやチーズを楽しみつつ赤ワインを」
「三本ですか」
「気持ちよく飲んでいました」
「朝も飲んでましたよね」
「はい、シャンパンを」
実は畑中さんは甘党であるがお酒もいける。ただ日本酒よりもワイン派でそちらをよく飲まれるのだ。
「楽しんでいました」
「それでもですか」
「この様にです」
「すっきりされてますね」
「私もお酒はすぐに抜ける体質ですし、それに」
「それに?」
「夏のタキシードですから」
この服だからだというのだ。
「すっきりとなります」
「汗をかいて」
「はい」
「そうですか」
「洗濯は大変ですが」
汗をかくからだ、だからこれが大変なのは言うまでもない。
けれど汗をかくだけにとだ、畑中さんは僕に話してくれた。
「汗をかけばです」
「お酒も抜けてですね」
「このことについてはいいのです」
「そうなのですね」
「では今は」
「はい、サウナでたっぷり汗をかきましょう」
「かいてそして」
そのうえでだった。
「水風呂にも入り」
「身体を冷やして」
「またです」
再びというのだ。
「サウナに入りましょう」
「二度目のサウナっていいんですよね」
一回入って水風呂で身体を冷やしてからまた入るサウナはだ。
「冷えてから熱されて」
「余計に汗が出ますね」
「一回完全に汗がひいて」
「またかくのですから」
「いいですよね」
「はい、そうです」
「二回入ればもう」
少しであるが残っているお酒のことも思った。
「お酒完全に抜けてますね」
「間違いなく、ただ夜もお酒を飲まれますね」
「そうなりますね」
「夕食に。その後も」
「はい、ワインも出ますし」
また夕食の時に二本飲むだろうと思った、赤と白を一本ずつだ。昨日もそうだったし今日もそうなるだろうとだ。
「夜も」
「飲まれますね」
「そうなりますね」
「ではサウナを出られたら」
「すぐに水分補給ですね」
「今もです」
入っている間もというのだ。
「必要ならです」
「お水を飲むことですね」
「脱水症状になりますので」
「やっぱりそうですよね」
「そして汗をかいた後最初にお酒を飲まれますと」
「アルコールの吸収が凄くて」
普段以上にだ、身体が水分を欲していてお酒でも吸収してしまうのだ。その中にあるアルコールも今以上にだ。
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