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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第百十話 見えないものその十

「今ね」
「そうなのね」
「まあ見ているとね」
「そう思えるでしょ」
「そうだね」
「しかも色々な色でね」
 色の話もしてきた。
「人それぞれで」
「あっ、着ている服が」
「それの色もね」
「そういうことなんだ」
「僕だとね」
 ニキータさんはにこにこしつつさらに話した。
「この服だね」
「カナリアチームのだね」
「そう、この服はね」
「ワールドカップのブラジルチームのユニフォームだね」
「これいいでしょ」
 笑顔での言葉だった。
「カナリアチームの服ね」
「もうお馴染みの服だね」
 ワールドカップでだ、ブラジルといえばワールドカップの常連チームだ。何度も優勝したことがある程である。
「緑と黄色の」
「いいデザインだしね」
「カラーリングもね」
「ペレ様も着てたし」
「様付けなんだ」
「勿論よ」 
 様付けは当然というのだ。
「これは」
「ペレさんにはなんだ」
「ブラジルの英雄なのよ」
 サッカーの神様とさえ言われている、アルゼンチンにマラドーナがいればブラジルにはこの人と言っていい。
「マラドーナにも負けないわよ」
「実際に僕今マラドーナさん思ったけれど」
「そのマラドーナさんにもよ」
「負けないんだ」
「そうよ」 
 断言さえした。
「マラドーナも確かに凄いけれど」
「ペレさんはなんだ」
「そう、ペレ様はね」
 やっぱり様付けを忘れない。
「最高のスターよ」
「神様だけに」
「それでペレ様の着ていた服をね」
「ニキータさんも着てるんだ」
「いいでしょ」
「うん、いい服だと思うよ」
 バスケ派で野球は阪神、そしてサッカーはサムライジャパンの僕から見てもだ。
「また勝ちたいね」
「日本チームがなのね」
「そう思ってるけれど」
「受けて立つわよ、けれどね」
「強いっていうのかな」
「そう簡単には勝たせてあげないから」
「勝てる様に努力が必要だね」
 サムライジャパンもだ、考えてみれば何時ぞやのオランダとデンマーク、カメルーンと同じ組み合わせだった時に勝ち残ったのは奇跡だった。 
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