八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百八話 プールサイドからその十五
「あの人はお酒飲んでいたね」
「馬乳酒だったわね」
「それ飲んでる時に死んだらしいけれど」
「結構飲んでいい時代もあって」
「今も国によってだね」
「あるのよね」
イタワッチさんは僕に言った。
「これが」
「その辺りはそれぞれだね」
「そうよね」
「それとね」
僕は八条町とお酒についてさらに話した。
「ロシア人だと」
「ああ、あの国の人達はね」
「こんなものじゃないわね」
イタワッチさんだけでなくテレサさんも応えた。
「ウォッカだからね」
「あれをストレートだから」
「日本酒もワインもね」
「飲むかな」
「何かそうしたお酒は酔いやすいらしいね」
ロシアから来た子に言われた、日本酒を飲むとウォッカよりもすぐに酔うらしい。こちらの方がウォッカよりずっとアルコール度は低いけれど。
「どうも」
「そうみたいね」
「何でかわからないけれど」
それでもだ。
「慣れてないせいかな」
「ウォッカはもうね」
それこそだ、テレサさんが言うには。
「劇薬よ」
「一気に酔うわよね」
イタワッチさんはテレサさんに応えた。
「あれ飲んだら」
「それこそね」
「そう思ったら」
「ワインも日本酒もね」
「ジュースみたいなものだけれど」
「ロシアの子達にしてみれば」
「あっちの方が酔うから」
「慣れっていうのかな」
僕は首を傾げさせてまた言った。
「あれは」
「ウォッカに慣れてて」
「それでかえって日本酒は駄目になる」
「大麦の蒸留酒とお米の普通のお酒じゃまた違って」
「慣れてないと酔うのね」
その日本酒にだ。
「考えてみれば面白いっていうか」
「信じられなくもあるわね」
「そうね」
「どうにも」
「そうだね、僕もね」
ワインを飲みつつ言った、勿論フォンデュも楽しんでいる。
「そこがわからないね」
「ビールだと」
テレサさんはこちらのお酒の名前も出した。
「何でもないでしょ、ロシアだと」
「そうだろうね」
「飲んでもね」
「ロシアは寒いから」
「酔いもね」
それこそというのだ。
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