夢幻水滸伝
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第六話 飛将その三
「その強さは認識して戦うんや」
「それやったらこれからの戦もか」
「そうしたことも頭に入れて戦うんやな」
「そうしていくことや、そうして頭使って戦うんや」
「よし、そのことも頭に入れた」
中里は再びだ、難波に確かな声で答えた。
「少し策を変えるわ」
「それを今から話すんやな」
鵺は中里の左横に座っていたがそこから言ってきた。
「そやな」
「ああ、それはな」
中里は実際に自分の考え、難波の話を聞いてそのことを加えたそれを話した。そのうえで難波と鵺そして部将達に問うた。
「これでどうや」
「ほう、そう来るか」
「面白い策やな」
まず難波と鵺が応えた。
「僕はそれでええと思うわ」
「僕もや」
難波と鵺は賛成だった、そして部将達も口々に言った。
「それでいきましょ」
「わし等もそれでええと思います」
「それやったら殆ど犠牲出さずに戦えます」
「圧勝出来ると思います」
「そうか、自分等もそう言うんやったらな」
それぞれの軍勢を率いる部将達も賛成するのならというのだ。
「これでいこか」
「はい、ほな今からですな」
「相手に仕掛けますか」
「そしてそのうえで」
「連中倒しますか」
「どうにもならんならず者共や」
そうした連中だからだとだ、中里は言った。
「容赦なく倒してええな」
「ああ、別に蘇生の魔法も使う必要はない」
鵺が中里に言ってきた。
「それどころかそうした連中は復活させたらあかん決まりになってる」
「法律で決められてるか」
「うちの勢力のな」
それに基づいてというのだ。
「決められてるんや」
「そうか、ほなな」
「ああ、蘇生の魔法なんか使わず」
「どうするんや?」
「そうした奴の死体は身体も魂も焼き尽くす」
鵺は強い声で言った。
「火とかで徹底的に壊すんや」
「何もかもか」
「魂までもな」
「つまりこの世から完全に消すんやな」
「そうしたこともこの世界では出来るんや」
魂までも焼き尽くすことがというのだ。
「星の奴には出来んけどな」
「その世界の本来の人間にはか」
「そこまで出来るんや」
「そういえばこの世界寿命まで生きられたな」
「魔法で生き返らせられるからな」
この力があってというのだ。
「死んでも」
「僕等の世界とちゃうな」
「かなり高位の魔法やけどな、僧侶系でも錬金術師系でも」
そのどちらでもというのだ。
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