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夢幻水滸伝

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第六話 飛将その四

「そんな魔法があるからな」
「大分やな」
「そや、死んでも生き返えるんや」
「病気とかでもやな」
「その病気も治るしな」
 その蘇生の魔法でというのだ。
「癌や結核や梅毒も治せるしな」
「どんな病気でもか」
「ああ、ちなみに梅毒はそうした店に行かんのが第一や」
 鵺は中里にこのことは笑って注意した。
「ええな」
「いや、僕そうした店行ったことないし」
 中里は鵺にすぐに答えた。
「そうした経験もや」
「まだかいな」
「ちょっとな」
「僕もや」
 難波も言ってきた。
「そうした経験はないわ」
「二人共かいな、おもろないのう」
「悪いか?」
 やや不機嫌になってだ、二人は揃って鵺に問い返した。
「そうした経験なくて」
「それが自分に何かあるんか」
「そうしたことは決めた相手としたいやろ」
「そういうものやからな」
「そういうことは結局そうした店でってなるんやけどな」
 鵺は現実を話した。
「この世界でも」
「夢ないなあ」
「そやからそれが現実や」
 鵺は笑って言った。
「この世界でもな」
「そうしたお店で楽しめっちゅうんやな」
「自分俸禄もかなりやしどや」
「別にええわ、そうしたお店は行ってもや」
「はじめての後か」
「そうしたいわ」
「夢やろう」
 鵺は笑ったままやれやれと首を横に振ってみせた。
「甘い夢や」
「そこまで言うか」
「そや、そんな夢はさっさと捨ててや」
「お店に行けっちゅうんか」
「そうしたらええわ」
「そうするか、僕は夢を追い続けるで」
 中里は鵺に強い声で言い切った。
「例え何があってもな」
「こっちの世界でもか」
「絶対にな、大和撫子とな」
「そんな女はおらん」
 鵺はまた言い切った。
「魔法も科学も様々な種族がある社会でもや」
「夢がないのう」
「夢見てて酷い振られ方してトラウマになっても文句言うなや」
「何や、その悪夢」
「夢はないけど悪夢はある」
 鵺はこうも言った。
「この世界でもな」
「悪い方はあるんか」
「夢みたいな恋愛の後でDVとかもな」
「そんなことせんわ、暴力とか」
「奥さんが振るうんや」
 こうした話も現実にある。
「子供にもな」
「ああ、児童虐待な」
「夢みたいな恋愛出来たと思ったらその後でや」
「こっちの世界にもそうした話はあるんやな」
「最低な奴は何処の世界にもおるわ」
 そうした子供に暴力を振るい虐待する様な人間の屑はというのだ。 
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