レーヴァティン
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第五話 神殿でその十三
「だからだ」
「わりかし高いんだな」
「当時ではな」
「そうだったんだな」
「周りの将軍達が大柄だったのでそう見えたのだ」
小柄にというのだ。
「彼はな、近衛隊の入隊基準も背は一七八だったしな」
「高い中に普通だとな」
「低く見えるな」
「ああ、実際な」
相対的にだ、そこはそうなってしまうのは何処でも同じだ。
「どうしてもな」
「背は相対的だからな」
その高い低いはだ。
「昔の日本人の背は低かった」
「一五五位だったんだよな」
「成年男子でな」
「女性声優さんみたいだな」
「何でそこで声優さんになる」
「いや、女性声優さんって小柄な人が多くてな」
久志は英雄に自分の知識から話した。
「一五五位の人が多くてそこからもっと低い人も多いんだよ」
「一五五以下の人もか」
「結構ざらで一四四位の人もいるぜ」
「子供みたいだな」
「イベントとかで見たらびっくりするからな」
その小柄さにというのだ。
「俺達から見たら頭一つ小さいんだからな」
「そうか」
「ああ、そういえばこの世界の人達の背は」
「特にだな」
「低くないな」
久志は背丈の話からこのことに気付いた。
「さっき話したけれど十九世紀のフランスで一六〇だよな」
「十八世紀末から十九世紀初期だ」
「それと比べたらな」
「十センチ以上は違うな」
「個人差はあってもな」
「それを見るとだな」
「この世界結構栄養いいんだな」
体格には摂取する栄養が大きく関係する、久志にもこの知識が備わっている。
「となると」
「そうだろうな」
「やっぱりそうだよな」
「あと気温も関係しているな」
「あれだろ、寒いとだよな」
「体格は大きくなる」
「ロシアとか北欧とかな」
こうした寒い地方の人間を見ているからだ、久志は話した。
「そうだよな」
「そうだ、実際今もだ」
「涼しいな」
「日本よりもな」
「これは冬は大変だろうな」
「季節があればな」
この世界にというのだ。
「そうだろうな」
「少なくとも欧州並だと見るべきか」
冬の寒さはというのだ。
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