夢幻水滸伝
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第五話 出雲へその十五
「何でもインドの雷帝と同盟を結ぶつもりらしいし」
「そういえばインドにも三極星おったな」
「そっちもかなりえげつないらしいけれどな」
「三極同士で手を結ぶつもりらしい」
「それかなり強そうやな」
かなり真剣な顔になってだ、中里は述べた。
「女帝と雷帝、三極同士ってなると」
「そやろ、それでそのロシアに行きたいとかな」
「変わってるな」
「怖くて寒いところに行きたいとかな」
鵺も言うのだった。
「わしから見てもわからんわ」
「日本におった方があったかいやろ」
「そら言うまでもないわ」
「飯も美味いし綾乃ちゃん優しいし」
「しかも顔もええ」
「そやな、まあ僕は他のタイプの娘が好きやけど」
「ほお、どんな娘が趣味や」
即座にだ、鵺は中里の好みを聞いた。
「一体」
「和服が似合う黒髪ロングで切れ長の目の大和撫子や」
それが中里の好みのタイプだというのだ。
「そうした娘が好きや」
「そうか」
「ああ、そんな娘おったらな即座に告白するで」
「玉砕しても後悔するなや」
「わかってるわ、まあそれは置いておいてや」
好きなタイプの話はそうしておいてというのだ。
「暫く難波はこっちにいてくれるし」
「一緒にやな」
「出雲の東の連中倒してな」
「社行こな」
「それで弥生ちゃんと合流や」
こう話してだ、そのうえでだった。
中里は自分が率いている軍勢を西に西にと進ませていた、出雲に入ったのは予定よりも数日早いものだった。
そしてだ、出雲に入ってすぐにだった。中里は全軍にこの国の東で暴れ回っているならず者達との戦を全軍に告げたのだった。
第五話 完
2017・2・8
ページ上へ戻る