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レーヴァティン

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第五話 神殿でその六

「いいな」
「そうだな、そういうのに時間をかけないとな」
「かえって遠回りになることもあるしだ」
「下手したら辿り着けないしな」
「神殿にさえな」
「地図はあってもな」 
 極めて重要なこれは既にあるがというのだ。
「地図に載ってない横道とか途中にあって」
「そこに間違えて入ってしまうとな」
「それだけで神殿にも行けなくなる」
「そうしたことも有り得るからだ」
 こうしたことも考えてそうしてというのだ。
「まずはだ」
「情報収集だな」
「それにかかるぞ」
「ああ、わかった」
「そして充分に分析して検証してだ」
「そこでだな」
「神殿だ、ついでにこの島と東の島のことも聞けたらな」
 世界全体のこともとだ、英雄は冷静な目のまま久志に話した。
「聞くぞ」
「今後の為だな」
「俺達は海の魔神を倒すのが目的だ」
 まずはというのだ、英雄は彼等の望み通り神殿で剣を抜いてからのことも既に考えている。このことは久志も同じだ。
「その為にだ」
「世界全体のことも聞くべきだな」
「この島、そして東の島もな」
「両方聞いてな」
「情報があればな、全て聞いてだ」
「分析して検証して」
「それから行くとしよう」
 英雄の言葉は変わらなかった。
「神殿までな」
「よくわかったぜ、じゃあ酒場とかにも行って」
「町を行き交う連中の噂話も聞きながらだ」
「情報を集めるか」
「今からな」
 こう二人で話してだ、そしてだった。 
 二人は町の中を歩いてそうしてだ、情報収集にかかった。情報は二人が思っていたよりも多岐に渡りしかもだった。
 雑多だった、それで二人は何日もかけて情報を集めその収集と同じだけの時間をかけて分析と検証にあたった。 
そしてだ、二人は宿屋の中で話した。その話したことはというと。
「思った以上によくわかったな」
「ああ、二つの島のこともな」
「図書館も行ったが」
「文字が読めてよかったぜ」
 久志はこのことにも心から感謝していた。
「いや、本当にな」
「文字が読めることは世界を知ることに直結する」
 英雄はこのことは率直に言った。
「それだけでな」
「そこ本当にそうだな」
「そうだ、そこからあらゆるものを知ることが出来るからな」
「俺達の世界でもそうだよな」
「文字を知ってこそだ」
 まさにというのだ。
「あらゆることを知ることが出来る」
「この世界のこともな」
「そういうことだ、どうも二つの島の下の世界はな」
 今は海の中に眠っているその世界はというのだ。
「非常に巨大だな」
「そうみたいだな」
「そこに多くの民も生物達もいる」
「この二つの島も大陸みたいに大きいっていうが」
「しかしだな」
「ああ、下の世界は遥かにらしいな」
 大陸と言っていいまでの大きさの二つの島よりもというのだ。 
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