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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第百七話 朝御飯の後でその十三

「凄いわね」
「女の子によっては」
 イタワッチさんが言うには。
「未だに昔の。十九世紀の水着みたいな」
「イスラムではよね」
「そんな娘いるわね」
「サウジアラビアの娘とか」
「同じイスラム圏でもこっちはね」
 インドネシアはというのだ、イタワッチさんのお国だ。実はイスラム圏最大の人口を持っている国家であったりする。
「おおらかだから」
「アラブと比べて」
「そう、だからこうした水着もね」
「着られるのね」
「そう、リゾート地でも」
 東南アジア各国は最近こちらでも有名だ。
「こうした感じでね」
「ビキニでもなのね」
「よく着てるわよ」
「ムスリムでも違うのね」
「インドネシアではね」
 もっと言うとマレーシアもだ、マルヤムさんのお国も。
「そうなのよ」
「ラフでいいのね」
「フィリピンと同じ位ね」
 同じ東南アジアの国同士変わらないというのだ。
「本当にね」
「ううん、ビキニは」
 テレサさんはまだ顔を赤くさせて言った。
「どうしてもね」
「恥ずかしいっていうのね」
「何か」
「まあそれはね」
 見ればイタワッチさんの方が小さい、けれど今はお姉さんみたいにテレサさんに言っていた。
「慣れもあるし」
「それじゃあ」
「いいってことで」
 そうしてというのだ。
「胸を張っていましょう」
「恥ずかしくても」
「だからそれに慣れるの」
「見られても」
「というかあれじゃない」 
 イタワッチさんはあくまで明るい、まるで今空の上で輝いている太陽みたいだ。イスラムでは太陽より月が愛されるけれど。
「水着は見られるものでしょ」
「そう言われたら」
「そうでしょ、泳ぐ為の服だけれど」
「実際は」
「そう、見られる為の服よ」
 普通の服以上にだ、露出が多いせいで。
「だったらね」
「私も」
「そもそもテレサもどうしてビキニにしたの?」
 その黒と白のコントラストが鮮やかなメイドのカラーリングのビキニをだ。
「見られたいからでしょ」
「まあそれは」
「それならね」
「胸を張って」
「見なさい、って感じでね」
「いればいいの」
「むしろメイド服を着ている時みたいに」
 テレサさんはメイド部だ、実はそのメイドぶりは中々好評だ。 
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