八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第百七話 朝御飯の後でその十一
テレサさんは白と黒がバランスよくコントラストに配色されたビキニだ、この配色は明らかにメイドさんのものだった。
イタワッチさんは僕にだ、バドワイザーの水着姿で言ってきた。
「どう、この水着は」
「バドワイザーなんて」
「意外?」
「うん、かなりね」
僕もこう返した。
「バイクじゃないんだ」
「いや、バイクだとね」
笑顔でだ、イタワッチさんは僕に答えてくれた。
「レースクイーンでしょ」
「F1と一緒で」
「それもいいけれど」
それでもというのだ。
「この水着もレースクイーンみたいでしょ」
「あのレオタードに似てるっていうんだ」
「そう思わない?」
「言われてみれば」
白地でしかも前にアルファベットでバドワイザーと書かれていて模様にさえなっている、そうしたところがだ。
「そうだね」
「それで私お酒も好きだし」
「だからなんだ」
「この水着買ったのよ」
「そうだったんだね」
「いいでしょ」
また笑顔でだ、イタワッチさんは僕に言った。
「そう考えるとこの水着も」
「まあね、そう言われるとね」
実際にとだ、僕もここで納得して頷いた。
「合うね」
「そうでしょ、ただ水着でバイクに乗ると」
「ああ、映画みたいに」
というかアイドルの写真集だろうか。他には水着でローラースケートをしたりテニスをしたりという写真も多いだろうか。
「ああしたら」
「それは出来ないから」
「風受けて寒いよね」
「夏でもね」
そんなことをすればというのだ。
「だからね」
「それはしないんだ」
「それに危ないから」
「こけた時は」
「バイクはこけるものよ」
流石モトクロス部だと思った、もっともモトクロスで競技の時に事故を起こしたりしたら下手をすれば命の危険がある。
「だからね」
「服もだね」
「しっかりしたものを着ないと」
それこそというのだ。
「危ないから」
「そうだよね」
「擦るのよ」
オートバイ事故ではというのだ。
「それで傷も付くし」
「傷口からバイ菌も入るしね」
「破傷風とかになったら」
それこそというのだ。
「大変だから」
「そこは絶対だね」
「そうよ」
まさにというのだ。
「バイクに乗る時はね」
「水着とかは駄目だね」
「しっかりした服を着ることよ」
勿論ヘルメットを着用してだ、頭を守らないと論外だ。とはいっても僕は一回神戸の路上でノーヘル二人乗りで十字路で平気で信号無視をしている人達を見た。こうした人達相手に交通事故は起こしたくはない。自分がこんな人達の為に罪に問われることは御免だ。正直死ぬのならもう自分達だけでどうぞと言いたい。
ページ上へ戻る