八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百五話 夜になってその十一
「何か、けれど」
「それでもネ」
「もうすぐあるな」
「うん、そろそろね」
実際にとだ、僕は二人に答えた。
「夜景がはじまるよ」
「じゃあそれを楽しみにしてたシ」
「観るあるよ」
「光の中で観るよりも」
それよりもだった。
「離れたところの方がよかったりするけれど」
「展望台とか」
日菜子さんが言ってきた。
「そこから観るの」
「はい、そうしたりさっきそれよりもと言いましたけれど」
「中で観ることもなのね」
「歩いて見回ることも」
「じゃあどっちも」
「楽しみますか」
「そこは任せるわ」
日菜子さんは微笑んで僕にこう答えた。
「義和にね」
「そうですか」
「それでどうするの?」
チェチーリアさんが僕に尋ねてきた。
「それで」
「そうですね、プールの方にイルミネーションコーナーに」
それにだった。
「運河のところも行こうかと」
「普通にこの辺り見回るのね」
「展望台の方に行くし宮殿の方も」
パレスハウステンボスの方もだ。
「行きますか」
「宮殿ね」
「はい、あそこにも」
ここの代名詞の一つにもなっている場所だ、オランダの王族の誰かの宮殿を再現したものらしい。左右対称の見事な宮殿だ。
「イルミネーションに飾られるので」
「そこにも行くの」
「まずはそこに行きますか」
僕はこう考えた。
「パレスの方に」
「それじゃあ」
「じゃあ皆、いいかな」
日菜子さん達三人も入れた五人全員に声をかけた。
「これからね」
「パレスの方にネ」
「行くあるな」
「そこに行く頃には」
歩いて向かう中で時間が経ってだ。
「丁度灯りが着く頃だし」
「それでなのネ」
「最初は、あるな」
「うん、宮殿の方に行こう」
「中に入るノ?」
「そうするあるか」
「いや、今は外を観るだけだよ」
僕は微笑んで二人に話した。
「お昼に入ろうね」
「じゃあ夜ハ」
「お外を観るあるな」
「そうしよう」
こうジューンさんと水蓮さんに話してだ、そのうえで。
僕は今この場にいる皆を連れて宮殿の方に行った、すると僕の予想通りイルミネーションがはじまっていて。
宮殿だけでなく庭も照らされていた。
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