八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

「挙句には北朝鮮は戦前の日本と同じって言うんだよね」
「批判されたらね」
「全然違うよ」
　そんなことは絶対に有り得ない。
「あんなおかしな国じゃなかったから」
「そのことはここにいてもわかるわね」
「うん、遥かにまともだったよ」
「だからこの人達も守ろうとしたのよね」
「お国の為にね」
　この言葉を中傷として使う人達を皮肉って言った、だから僕は位ま自分の顔が歪んでいることがわかった。
「そうしたんだよ」
「それだけの国だから」
「必死にね」
「そして守って」
　その守る為にだ。
「死んでいったから」
「中傷なんてしたら」
　それこそとだ、詩織さんは言った。
「駄目よね」
「そんなことしたら」
「天罰が当たるわ」
「正直靖国への参拝がどうとかね」
　テレビでもよく言っている、このことについても思う。
「そういうことって言ってもね」
「意味がないわよね」
「ないよ」
　それこそとだ、棒は詩織さんにまた言った。勿論この言葉は香織さんにもかけている。二人に対して言った言葉だ。
「というかこの話もね」
「靖国の話も？」
「何かその時自分達の立場が危うくなったマスコミが言い出したらしいし」
　その新聞の常套手段らしい、どうにも。
「戦犯を祀っていてそこに参拝していいのかとか政教分離がどうとかね」
「言いがかりつけてきたのね」
「それまで全然言ってなかったのに」
　彼等が追い詰められるまでだ。
「急に言い出したからね」
「それおかしいわね」
「どうにも」
「そうだよ、おかしいよ」
　僕はまた二人に言った。
「どう考えても」
「言い掛かりで散華した人を貶めるとか」
「ないわね」
「何ていうかそれって」
「下衆っていうのかしら」
「うん、そのマスコミ他にもやってるしね」
　それこそ同じことをだ、この戦争のことに教科書のことに従軍慰安婦のことに。自分達がピンチになると絶対に何かしてくる。自分達の為だけに。
「気をつけないとね」
「全くよね」
「この人達を貶める人達もいるってことは覚えておいた方がいいわね」
「それも自分達の為だけにそうしたことをするって」
「そんな人達がいることはね」
「折角この人達が守ってくれたし」
　この日本という国をだ。
「特攻までしてくれて、その人達を貶めることは最低だよ」
　僕は心から言った。
「守っていくべきだね」
「この人の想いと名誉」
「その二つを」
「そうしないとね」　
　本当にこう思った。
「そして日本もね」
「日本の名誉もね」
「そうしないといけないね」
「そうだよ、しかしそうした日本を貶める人って何でかね」
　戦前の日本を散々悪く言ってだ。
「本当に北朝鮮とかはいいって言うからね、カルト教団とかね」
「カルトって？」
　僕の今の言葉にだ、香織さんが聞いてきた。
「どういった教団のこと？」
「あのテロとか内部で粛清とかしたね」
　長野県や地下鉄に毒ガスまで撒いた、教祖は逮捕されたけれどまだ名前を変えて存在していることも怖いと思う。