八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第八十九話 歴史の資料その三
「あそこもかなり」
「プラモ職人が揃ってるの」
「マニアから進化したっていうか」
「もうそこまでなるのね」
「まあ進化っていうかどうかわからないけれど」
自分で言ったけれどこの辺りはどうなのだろう、ゲームの職業の上級職みたいなのかというと違う気もする。
「それでもね」
「職人なの」
「そう、うちのプラモ部はね」
「職人の部活なのね」
「少なくともプラモが嫌いな人はいないね」
プラモ好きだから入っている部活だ。
「人形部もぬいぐるみ部もね」
「色々な部活あるわね」
「うん、それでね」
僕はラブポーンさんにさらに話した。
「好きな人は本当にのめり込んで」
「職人さんになってるのね」
「その域まで達してるね」
「そうなのね」
あれは凄いね」
傍目で観てもだ。
「フルスクラッチで造ったりもするから」
「フルスクラッチ?」
「プラ板とかから最初から造るんだ」
ダオさんの問いにこう答えた。
「市販のプラモを買って造るんじゃなくて」
「一からなの」
「プラ板から」
「そう、一から造る人もいるんだ」
「桁が違うわね」
「うん、僕も観ていて驚いたよ」
噂には聞いていたけれどよくそんなことが出来るものだと思った、これはまさに職人芸とさえだ。市販のプラモでも造ることは難しい場合もあるのに。
「大きなプラモだと細かい部品も多いし」
「そうらしいわね」
ここで日菜子さんが出て来て言って来た。
「うちのクラスにもプラモ部の子いるけれど」
「部長さんですか?三年ですから」
「いえ、副部長よ」
「あっ、その人ですか」
「クラスでちょっとプラモ造ってるけれど」
それがというのだ。
「そうした時もあるけれど」
「大きなプラモだとですね」
「ええ、細かい部品多くて」
「造るの大変ですよね」
「よくあんなの造られるって」
それこそというのだ。
「私観ていて思うわ」
「それをなんですよ」
「市販でもそうなのに」
「はい、最初から造るんですよ」
プラ板とかからだ。
「あとアニメのロボットのプラモとかも改造して」
「どうするの?」
「改造して」
「目が光る様にしたり指まで動ける様にしたり」
僕はまたラブポーンさんとダオさんに話した。
「そうしたことが出来るか」
「難しいね」
「そんな出来るかって話ね」
「それが出来るからね」
プラモ部の皆はだ。
「職人なんだ」
「ううん、職人ね」
「そうしたことまで出来るから」
「だからなのね」
「職人なのね」
「そうなんだよね、僕があそこまで出来るか」
そう考えるとだ。
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