八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第八十九話 歴史の資料その二
「料理も美味しくてね」
「というか海自さんの船よりもね」
「よくない?」
「ひょっとしたら」
「大和の場合は」
「流石にそこまではいかないと思うけれど」
それでもとだ、僕は二人に話した。
「大和はまた別格だったんだ」
「海軍の船の中でもそうだったのね」
「ただ大きいだけじゃなくて」
「うん、帝国海軍の象徴っていうか」
まさにだ。
「そうした船だったんだ」
「その大和だけれど」
ラブポーンさんが僕に言って来た。
「確か模型あるよね」
「うん、あるよ」
実際にとだ、僕はラブポーンさんに答えた。
「ここにね」
「それも後でよね」
「多分案内してくれるよ」
「そうなのね」
「その模型がでかいんだ」
「そんなに?」
「十分の一でね」
実物の大和のそれのだ。
「もう相当に大きいんだ」
「普通のプラモと違うのね」
「もうね、まあ大和のプラモは多くて」
それこそ色々なメーカーから様々な大きさで出ている。
「一万円はするのが物凄く大きいんだ」
「それでその模型はなのね」
「その一万円はするのよりもね」
「ずっと大きいのね」
「あんなの造ろうって思ったら」
それこそだ。
「もうお金が相当だよ」
「大和で十分の一となると」
ダオさんは腕を組んで考える顔になって言った。
「二十メートルは優にあるわよね」
「二十七メートルはあるね」
「そんなに大きいと」
「もうね」
「何十万?」
「それ位かな」
冗談抜きでそれ位かと思った、タミヤさんから出ている十六分の一のケーニヒスティーゲルも数万する。もうプラモデルの値段じゃないとさえ思う。
「もうね」
「無茶苦茶ね」
「もっとかかるかな」
僕はかなり本気に言った。
「あの大和の模型はね」
「そうなのね」
「その模型も観るけれど」
それでもだった。
「また凄いから」
「大きくて」
「大きくてしかも忠実に再現しているんだ」
「大和をなの」
「うん、写真とか資料で残ってるね」
「そのままなの」
「かなり忠実だよ」
観ていてよくもここまでと思う位にだ。
「もう職人芸だよ」
「そういえばプラモ部ってあるわね」
ラブポーンさんは高等部のこの部活の名前をここで出した。
「あそこのプラモ実際に凄いわね」
「ああ、あそこはもう殆ど職人だから」
「プラモ職人なの」
「人形部も凄いけれどね」
うちの学園にはこうした部活もある。
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