| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第八十七話 帝国海軍その十四

「士族でね」
「ああ、武士だったの」
「そうそう、だから余計に自慢だったんだろうね」
「兵隊さんになれて」
「まあ平民でもなれたけれど」
 兵隊さんにだ。
「とにかく徴兵検査厳しかったんだ」
「そこまでなのね」
「その志賀直哉も入隊したけれど」
 そしてドヤ顔で写真を撮らせまくっていたけれどだ。
「耳が悪いっていうことで除隊させられたから」
「折角入隊出来たのに」
「そう、そう言われてね」
 本当にそうなった、経歴を見ていたら。
「兵隊さんじゃなくなったんだ」
「本当に厳しいわね」
「入隊してからもね、そもそも入隊もね」
 それ自体もとだ、僕はまた話した。
「検査で一番上でしかも素行もよくないとだから」
「素行もなの」
「よくないと駄目だったんだ」
「誰もが兵隊さんになれる訳じゃなかったのね」
「韓国軍とは違うんだ」
 あの国の軍隊とはだ。
「あそこは結構検査緩いみたいだけれど」
「数が必要だからね」
「うん、日本軍は少数精鋭主義だったんだ」
 そうなっていたのには理由があったらしい、お金がなかったのでだ。
「徴兵でもね」
「何か最近日本で徴兵復活するって言う人いるけれど」
「何も知らないか嘘吐きだよ」 
 僕はテレサさんに断言で返した。
「そういうこと言う人はね」
「どっちかなのね」
「うん、徴兵しなくても自衛隊の求人倍率高いから」
 昔と違ってだ。
「採用人数増やせばいいしね」
「ですわね、自衛隊の規模は」
 円香さんも言って来た、ここで。
「決して大きくありませんわね」
「そうだよね」
「はい、私も調べましたが」
「少ないよね」
「予算も」
「だからね」
 それこそなのだ。
「徴兵しなくても」
「採用人数を増やせば」
「それで済むよ」
「若し徴兵を戦前のレベルでしたら」
「むしろそっちの方が少なくなるね」
 甲種合格の人から素行のいい人だけを選ぶとだ。
「それこそ」
「そうですわね」
「国民皆兵とかね」
「北朝鮮ですわね」
「経済に影響出るからね」
「はい、絶対に」
 その北朝鮮がそうだ、何でもあの国は特定階層の殆どが軍人らしい。共産主義だから誰もが平等な筈だけれど。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧