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~異世界BETA大戦~ Muv-Luv Alternative Cross Over Aubird Force

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覚醒

 
前書き
今回は早めの更新です。書き溜めがいっぱいあるわけではありませんので、ややカメ更新気味になるかも知れません。
11/7一部修正しました。 

 
・・・・・・知らない天井だ。いや、なぜか知ってる。あああ頭が割れる?!・・・・・・・・・・・・・・・はぁ・・・一瞬とはいえ十分死ぬかと思うくらいの痛さだったな。
?!頭痛が消えたと思ったら次々と記憶が流入してきやがる?!しかし見たことが無い部屋のはずなのに周囲の物や状況がわかるとか・・・なんだこの感覚?!気持ちわるい・・・・。
ここは・・・オルフェーリアの艦内医務室?

えっと、オルキス統合宇宙軍 機動第1艦隊‐旗艦バーナントR級戦艦「オルフェーリア」‐
全長487m、乗員736名、亜光速核融合エンジン8基搭載、主兵装は3連装DLG45(45cmビーム砲)2基6門、RG35(35cmレールガン=電磁投射砲)8門、SSM70(艦対艦レーザーミサイル)発射口8基、CIWS(自立式近接防空レールガンシステム)24基、艦載機12機、ザガルート(AD兵器=アサルトドローン戦術大型ミサイル)6発。

流線型で戦闘機のような船体は白色基調にブルーのライン塗装が合わされている・・・・・。
知りたいと思うと勝手に記憶が降りてくる感じ?便利な世の中だね!でもこれ頭痛で死にそうだよ。
そんでここはエレミア星系・・・・というのか。
だがなぜか俺の名前は変わりない・・・漢字は存在しないようなので正確に同じとは言えないか。

ダイスケ・カミナガ 26歳 ん?ちょっと若くなってる・・・てへ。 所属:オルキス統合宇宙軍 機動第1艦隊 情報部主任  階級:少佐  認識番号: 1-1-12545523  出身:オルキス本星 ラグナールシティ

・・・・少佐ねぇ・・・・某赤い彗星の人を思い出すよ。
ま、戦場の風じゃ俺少将だけどな!あれ?ランクダウンしてるじゃねぇか。

エレミア星系は俺がいた宇宙やMuv-luv世界の宇宙とはまた違う次元にあるらしい。
そして今はエレミア歴1033年で、10年前のレジナン事件に始まるデュミナス王国・デトロワ連邦両国の2年にわたる惑星間紛争(デュミナス戦役)、そしてその2年後のラファリエス皇国の策謀によるエレミア戦役が5年前に終わり、フェール条約が締結、訪れた平和のもとエレミア星系各惑星は戦後復興に勤しんでいた。

終戦直後、激戦により各国のGDPは軒並み4~6割程度に落ち込み、デトロワ連邦・ラファリエス皇国の残存戦力は開戦前の20%程度、戦勝国であるオルキス・アマティス公国・デュミナス王国においても50%を少し超す程度という状況だそうだ。

継戦能力も乏しくなった為、どの政府も戦争継続派の勢いはなくなり、厭戦気分が増して戦意やお互いの対立心も著しく低下していた事もあり、終戦後の外交関係は好転、ついに2年前、内惑星連合のアマティス・オルキスが中核となりエレミア惑星同盟を提唱、様々な議論の末、デュミナス、ラファリエス、デトロワ、トノスを加え、今から1年前の1032年に発足した。

エレミア惑星同盟において各惑星政府は「自治政府」とされており、各惑星ごとの内政に関しては従来通りとなるが、惑星同盟については惑星同盟代表会議が設置され、各惑星政府は代表を選出、星系全体に関わる様々な事案は代表会議によって審議・議決される事となっている。

そうした経過を辿って、現在エレミア星系諸国は恒久平和への道を進んでいる―――はず。

「大丈夫かね?カミナガ少佐!しっかりしたまえ!」
いつのまにか寝ているベッドの脇に中年の将官と20代半ばくらいの女性士官が立っていた。
中年の将官は――カイン・ディー中将。
5年前に終わったエレミア戦役の英雄にして現オルキス統合宇宙軍 機動第1艦隊司令官であり、俺の直属の上官である。と俺に流入してきた記憶が言っている。

そして20代の女性士官は―――ユウナ・ホウジョウ中佐
この艦「オルフェーリア」の艦長であり、俺の?士官学校同期で同じ歳だが一応上官だってさ。
しかし二人ともなんでここにいるのかな?

「はぁ・・・えっと・・・・司令、どうされました?」
「意識が戻ったか!良かった!カミナガ少佐、君は任務中急に倒れてここに運ばれた。倒れてからはかれこれ6時間は経っているがね。」
うーん、おっさんに心配されてもなんだかなぁ、と思わなくもないけど、ディー中将は本当に嬉しそうだからまぁ良いか。
そしてユウナは見るからに目がうるうるしている・・・・今にも泣きそうだし。おいおいおい。これはアレかな・・・・いや、ちがうよね。痛い目見るからもう希望的観測はよそうよ。
前世・・・・33年で学んだじゃないか。

「そう・・・ですか。色々混乱しています。」そう、いろんな意味でね・・・。
「うむ、こちらもそうなのだが、覚えているかね?君はちょうど外宇宙から漂着してきたと思われる浮遊物の調査中に倒れたのだよ。何か未知のウィルスにでも感染したのかと検査は入念に行ったのだが、結局何も出てこなかったがね。それだけは良かったと言える。」

そうか、俺は外宇宙から流れてきた不審な浮遊物の調査に向かい、そいつから未知のエネルギー反応を感知したので回収しようとしたところで気を失った・・・・のだったか。
そういえば浮遊物どうしたんだろう?回収終わったのかな。

「司令、ご心配をおかけして申し訳ありませんでした。」いちおう謝っておこう。
「いや、問題無いよ。君は私の大事な部下の一人だからね。情報戦は戦の要でもある。」
ほんと必要とされているのはありがたい事ですよ。おっと、
「そういえば、浮遊物はどうなったのでしょうか?」
「それは私から」ユウナが報告してくれるようだ。

「あれは回収してソードヒル(ガストーニュR級重巡洋艦)で曳航しながら内部の調査中よ。」
「詳しい経過報告は技術部から上がってくると思うけど、死にかけていた知性のある未確認生物が1体と夥しい数の未確認生物の遺骸が見つかったそうよ」
んー、死にかけていた“知性のある未確認生物”というのが気になるな。後で問い合わせてみよう。

そしてまたス―――っと記憶が流入する?!。
「う痛っ!?」・・・・・・・・・・・・・・・・おい?!!!!タケルちゃんいるのかよ!
なんと流れてきた記憶が言うには、白銀武が自分の直属の部下であり、同行して調査に向かっていたようだ。
「おい少佐、大丈夫かね?!」
「・・・・大丈夫です。すみません。ところで司令、シロガネ中尉(・・)はどうしているかご存知でしょうか?」
「うむ、シロガネ中尉も君と同じく意識を失っていたが、今はこの向かいの部屋で療養中だ。」
そうだったのか。
まったく何の冗談だよ・・・・『異世界転生、タケルちゃんと歩くエレミア星系の旅』ってか・・・・。 
 

 
後書き
この回ダイスケの最後のつぶやきって立派にタイトルになるんじゃないかと思ってしまいました。
次回はやっとタケルちゃんに会えるかも知れません。 
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