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FAIRY TAIL~水の滅竜魔導士~

作者:山神
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穿いてない

 
前書き
サブタイで今回の話のオチがわかってしまった人がたくさんいるような気がする・・・変える気はないけどね(笑) 

 
「「ズズズズズ」」

あれからどれくらいの時間が経ったのだろうか、リオンくんとジュビア姉に扮したシリルはまだカフェでお茶を楽しんでいる。
その様子を見ているのは俺と牛乳パックにストローを差して啜っているシェリアとウェンディ。てっきり瓶の牛乳を買ってくるのかと思ったら、小さなパック牛乳一つずつと少なめだった。もっとも、二人ともたくさん飲み食いできるわけじゃないからこれくらいが無難なんだろう。成長に影響を及ぼすとはとても思えないけど。

「あ!!」
「お店出るみたいだよ!!」

まだ時間的に昼間だし、一度休憩でもしようかと思ったその時、二人はお会計をしにレジに向かって歩き出す。その姿を確認した俺たちは、早めに茂みの中へと隠れて彼らが現れるのを息を潜めて待つことにする。

会計を終えた二人は笑顔を見せながら店から出てくる。その際、シリルは気を使ってなのか、店に入る前と同じように腕を組み、偽物の胸を押し付けている。

「なんでジュビアさんってあんなに大きいのかな?」
「シェリー姉も大きいよね・・・」

シリルが変装しているジュビア姉といとこであるシェリーさんのことを考えているウェンディとシェリア。二人は相当悩んでいるようだけど、大人になれば相応の大きさになるんじゃないだろうか?よくわからないけど。

「それで、このあとはどうするんですか?」
「まだ見せたいものがたくさんあるからな、どこに行こうか」

シリルも嫌々だったのに、いつの間にかすごく楽しそうだ。もしかしたら、リオンくんに紹介してもらったところをウェンディと回ろうとか考えてるのかな?それなら彼にも付き合う理由があるから、リオンくんに付いていこうと考えるのもうなずける。

ビュッ

草むらからシリルたちを監視していると、不意に強い風が辺りに吹き付ける。

フワァッ

その際、シリルの着ているドレスのスカートに入っているカットから風が侵入し、スカートを持ち上げようとしていた。

「ひゃっ!!」

太ももの半ばまで上がったところで少年の反応が追い付き、彼は急いでスカートの裾を抑える。

「大丈夫か?」
「はい、大丈夫ですよ」

裾を正している少女にリオンくんが声をかける。彼は恥ずかしさに頬を赤くしていたが、見えた訳ではないので気にしてはいないようだ。

「ねぇ、聞きたいことがあるんだけど」

また元通りに歩き始めた彼らを見ていると、隣から幼馴染みに声をかけられる。

「何?」
「なんでシリルの下着見えないの?」

この言葉だけ聞くと変態のように聞こえるが、決してそうではない。なぜならシェリアの疑問はもっともだからだ。
ジュビア姉は長袖に足の甲に届くほどの長い丈のスカートを履いている。しかし、彼女の服装は男から見れば相当にセクシーに映るだろう。
なぜなら、スカートの両サイドにカットが入っており、ウェンディやシェリアたちと同じくらい・・・いや、それ以上に足を露出しているからだ。
シェリアたちのような丈の短いスカートだと、膝上何㎝とかの世界だが、ジュビア姉は驚くべきことに腰元から切れ目が入っている。なぜそこまで堂々と見せることができるのか疑問だが、リオンくんはあの服が結構好きみたいだし、世の男は大体目で追うことだろう。
しかし、あの服を見ていると一つの疑問が生じる。それは、なぜ横から下着が見えないのかということだ。
大魔闘演武でリオンくんとタクトが見た時は、上から飛んできていたために見えただけであり、普段はどういう原理を使っているのか、さっぱり見ることができない。

シェリアもそれが気になっていたのだが、ジュビア姉に直接聞くのは勇気がいるようで、そのままにしていた。それが今回シリルがあんな格好をしていることにより、再び疑問が蘇り、俺に問いかけてきたというわけだ。

「穿いてないものは見えないだろ?」
「「・・・え?」」

俺が簡潔に理由を説明すると、二人はどういうことなのか飲み込めずに固まり、互いの顔を見合わせる。

「「えぇ!?」」

そして、しばしの沈黙の後、二人の声が街中に響き渡った。

「うるさい、リオンくんにバレるぞ」
「いやいやいやいやいや!!」
「それどころじゃないでしょ!?」

耳を塞いでいるのに頭にガンガン響いてくる少女たちの声。その声に気付いたリオンくんがこちらを向いたが、シリルが機転を効かせ、彼の腕を引いてくれたおかげで気付かれないで済んだようだ。

「レオンちゃんと説明して!!」
「なんでシリル穿いてないの!?」

どんどん詰め寄ってくる少女たちにタジタジになっている。街の人たちもこちらを見ているし、早く二人を落ち着かせないと。

「わかった、話す。話すから」





















遡ること数時間前・・・

リオンくんの元にジュビア姉化したシリルが現れる前、俺と少年は自分たちの部屋にいた。

「ねぇ・・・マジでこれでやるの?」

そう言ってスカートのサイドのカットを抑えているのは、ニット帽を被りエクステンションを付けたシリル。彼はまだ作戦に納得していないようで、恥ずかしそうに体をくねらせている。

「やるしかないじゃん」
「だけどさぁ・・・」

まだ踏ん切りがつかず、今にも泣き出しそうになっている少年。しかし、これは仕方がないことなんだ。リオンくんを励ますためには、シリルしかやることができないことなんだ。

「ほんのちょっとだから、我慢して」
「うぅ・・・」

当初の予定では、リオンくんがすぐに気付いてくれて、元気になろうとしてくれるように動こうと考えていたためこう声をかけた。シリルも少しの間だけならと、納得しきってはいないものの頷いてくれた。

「で、ここが一番の問題なんだけど・・・」

そう言う俺の視線の先に見えるのは、スカートの切れ目の脇から顔を覗かせる黒い布。

「それ、なんとかできない?」

俺が指をさしたのはシリルが穿いているボクサーパンツ。スカートの時ならなんとかなるんだけど、ジュビア姉のスカートは特殊だ。そもそもこのスカート、どんな下着でも見えてしまうのではないのだろうか?なんで彼女は大丈夫なのか、不思議でしょうがない。

「見えちゃうけど・・・仕方ないんじゃない?」

シリルも下着が見えているのは気になっていたようだが、どうしようもないと開き直り、このまま行こうとしているみたいだ。
だけど、さすがにこれで街に出るのはダメだ。シリルは気にしないだろうけど、街の人は気になって仕方がないだろう。なぜなら彼の見た目は、美少女のそれそのものだから。

「シェリアから下着借りてくるか?」
「ムリムリ勘弁して!!」

女物の下着なら隠れるのかと思い提案してみるが、首をブンブン振って断られてしまう。偽物の胸を作る時もこいつは頑なに女物の下着をするのを拒否してたんだよな。くっつくタイプのパットを使って誤魔化したけど、下着が見えるのは何とかしないとヤバイ気がする・・・

「あ・・・」

そこで、一つの作戦を思い付いた。要はシリルに女物の下着を穿かせるように選択させればいいんだ。

「シリル、シェリアかウェンディから下着を借りるのと、その下着を脱ぐの、どっちかを選べと言われたら?」
「え!?何その選択!?」

シリル的にはどちらも選べたくはないであろう選択肢をあげてみる。だが、ノーパンで今の服装はあまりにもリスクが高すぎる。だから堅実なこいつなら、嫌々前者を選んでくれるだろうと思い提示したのだ。だが・・・

「なら脱ぐわ、俺」

シリルは即答で後者を選んでしまう。予想外の選択に自分の耳を疑ったが、彼がそう言うのであれば仕方ない。

「わかったよ、じゃあ早く脱いで」
「え!?」

ため息交じりにそう言うと、少年はスカートを抑えて驚愕の声をあげる。

「そこは普通「そのままでいいよ」じゃないの!?」
「そのまま外に出せるわけないだろ?」

シリルはどうなら、ノーパンの方を選択すれば俺が折れてくれると考えていたらしい。甘いな、俺は妥協はしないぞ。

「脱ぐって言ったんだから、男らしく脱げよ」
「いやいや無理だって!!この服でノーパンは!!」

俺が一歩詰め寄ると水竜はこちらを向いたまま一歩後退する。どうやらその服が危険だというのはわかってたみたいだけど、こうしている時間が今はおしい。

「お前から脱がないなら・・・」

目を細め少年を見据える。彼は俺が戦闘体勢に入ったのを見て体をビクつかせているが、もう遅い。

「俺が脱がせてやる」
「ひゃっ!!」

シリルをベッドに押し倒し、スカートの切れ目からパンツのゴムに手をかける。

「待って待ってレオン!!謝るから!!なんとかなるように頑張るから!!」
「もう遅い!!男なら自分の言葉に責任を持て!!」
「いや・・・そんな・・・ぎゃああああああああ!!」




















「あの悲鳴ってそういうことだったんだ・・・」

呆れたような表情で額を抑えるシェリア。俺も人としてやってはいけないことをした気もするが、仕方なかったんだ。全ての街の人のためにも。

「もっと違う方法は考えなかったの?」
「だってどうしようもなかったんだもん・・・」

見えるところを隠してみようとはしたけど、結局ずり落ちてきてしまい見えてしまう。だからあの二卓にするしかなかったんだ。やり過ぎだとも思うけど、ああするしか・・・

「だからシリルガード固いんだね」
「見えたら終わるからな、色々と」

シリルは今スカートに意識の大半は向いているはず。彼には何としてもその聖域を守ってもらわなければならない。まぁ、今日は風も強くないし、大丈夫だと思うけどね。

ビュゥゥゥ

すると、俺の願いは届かなかったようで、さっきまでの静かな風とは異なり、ものすごい強風がシリルたちを吹き付ける。

「きょ・・・今日風強いですね」
「そうだな。だがここまでの風は珍しいぞ」

前と後ろをガッチリとガードしているシリルは、平静を装いリオンくんとお話ししている。でも、なんでこんなに突然風が吹いてきたんだ?まるで誰かが意図的に起こしているかのような――――

「ふぅーーーーーー!!」
「「お前か!?」」

自分たちの足元にいた強風の原因に俺とシェリアの声が重なる。茂みの影から一生懸命にブレスを放っている天竜は、水髪のドレスを着た人物のスカートをめくり上げようとしていた。

「ちょっと待ってウェンディ!!」
「シリルが死ぬぞ!!社会的に!!」
「はっ!!」

少女の口を手で塞いだ天神と彼女を茂みの影の見えない場所へと引っ張る俺。それを受けてウェンディは正気を取り戻したようで、あたふたとしていた。

「わ・・・私なんてことを・・・」

草むらから顔を覗かせ二人の様子を伺うウェンディ。俺たちも同様に見てみると、水竜は風が収まったことで安心し裾を直し、リオンくんはそれを待っているようだった。

「大丈夫だったみたいだね」
「ちょっと残念・・・」
「残念がるな」

とりあえず何事もなかったようでひと安心。ウェンディはシリルのスカートの中がよほど見たかったのか、ガッカリと肩を落としていた。

「ウェンディ、今のは絶対やっちゃダメだからな」
「うん・・・ごめん・・・」

めくり上がってしまうのは最悪の場合として計算はしてたけど、意図的にそれをすることは絶対ダメだ。なのでウェンディに注意すると、彼女の一時の気の迷いだっただけのようで、反省し、その後はそのような行動を取ることはなかった。






















その後も二人はマーガレットの街を見て回り、気が付けば辺りは赤くなっていた。

「どうだった?ジュビア」
「いいところですね。ジュビア、楽しかったです」

公園のベンチに腰を掛けて今日のことを話しているリオンくんとジュビア姉(笑)

「よかったね、何事もなくて」
「うん、安心した」

いつバレるのかヒヤヒヤしていたシェリアとウェンディは胸を撫で下ろしていた。特にウェンディはシリルと恋人関係にあるのだから、リオンくんにおかしな行動をされないかどぎまぎしていただろう。

「なぁ、ジュビア」
「なんですか?リオン様」

顔を見合わせて話していた二人だったのだが、どうしたことだろう、リオンくんが上体を前に倒し、うつ向くようにして彼が扮している女性の名前を呼ぶ。

「その・・・グレイとはどこまで行っているんだ?」
「えぇ!?」

聞きづらそうに問いかけたのは、弟弟子との恋愛の発展度についてだった。
だが、それは答えることができるはずがない。なぜなら目の前にいるのは、ジュビア姉ではなくシリルなのだから。

(どうやって誤魔化すんだ?)

ウソをつくのはリスクが高いからやめた方がいいだろうけど、どうやってその話題から逃れるのか、俺には思い付かない。果たしてシリルはどうするんだ?

「フフッ、内緒です」

どう返すのかを見ていると、少年は人差し指を口の前に持ってきて、小悪魔のような笑みを浮かべて見せる。

「進展はしてるのか?」
「はい!!もちろんですよ!!」

まるで本当に二人の関係を話しているかのように振る舞うシリル。このまま最後まで行ってしまえ!!と願っていると、突然リオンくんが彼の手を両手で包み込む。

「ジュビア!!」
「は・・・はい!!」

迷いを振り払うかのように大声を発した氷の魔導士とそれに驚く水の魔導士。青年は少女の目を真っ直ぐに見ており、少女は顔を背けることができず、ただ見つめ合っている。

「グレイと結婚したら・・・頼みがあるんだ」
「な・・・なんですか?」

首を傾げ彼の次に続く言葉を待っているシリル。青年は一拍間を入れると、とんでもないことを発した。

「俺のことを、お兄さんと呼んでくれないか?」
「えぇ!?」
「ブフォッ!!」

信じられないような願いをしてきた蛇姫のエース。それを聞いた瞬間、堪えていた笑いが一気にこみ上げてきて、耐えることができずに吹き出してしまった。

「な・・・なんだ?」

その結果、リオンくんが俺たちの存在に気付いてしまう。

「レオン!!そこで何をしてるんだ!?」

ベンチから立ち上がり名前を叫ぶリオンくん。もう隠せないなと思った俺たちは、草むらからゾロゾロと二人の前にやって来た。

「シェリアとウェンディも?お前ら何を・・・」

そこまで言うと、彼はどういうことなのか全てを察した。そして銀髪の青年は、隣に座っている水髪の人物に視線を向ける。

「ご・・・ごめんなさい!!リオンさん!!」

席から立ち上がり頭を下げるシリル。その瞬間、リオンくんの顔からサッと血の気が引いたのか見受けられた。

「リオンが元気なかったから・・・」
「励まそうと思ったんです・・・」
「なんかごめんね」

申し訳なさそうに顔をうつ向けるシェリアとウェンディ。俺も彼女たちほどではないが、申し訳ないような雰囲気を醸し出しておく。

「そ・・・そうか・・・道理で色々と違うなと思ったんだ・・・」

額を抑え倒れそうになったリオンくんを急いでシリルと共に支える。リオンくんは大好きだった女性とその偽物との見分けがつかなかったことに、心底ショックを受けていたようだ。

「あの・・・本当にすみません・・・」
「いや・・・俺のためにしてくれたことなんだろ?ありがとな」

何とか持ち直したリオンくんを離し、再度頭を下げるシリル。リオンくんはそんな彼の頭を撫で、諭すようにそういった。

「元気出たでしょ?」
「まぁ・・・思い出にはなったな」

頭の後ろで手を組みリオンくんにそう言うと、彼は笑みを浮かべながらそう言った。

「しかし、よくそんな格好したな。シリル」
「こ・・・これはレオンに無理矢理やらされただけですよ!!」
「途中はノリノリだったじゃん」
「なんだとぉ!!」

最初はイヤイヤだったけど、デート中は明らかに楽しんでいた。そこを突くと、シリルは納得できなかったようで、俺に一歩踏み出し睨み付けてくる。

「シリル、レオン、落ち着きなよ」
「リオンが満足したんだからいいじゃん!!」

今にもケンカしそうな俺たちを見てウェンディとシェリアが宥めようとする。だが、その瞬間、予期せぬアクシデントが起こった。

ビュゥゥゥ

誰かが起こしたものではなく、自然に起きた突風。それはその日一番の風だった。

「うわっ!!」

慌ててスカートを抑えるシリル。しかし、突然のこと過ぎて体が反応しきれず、少年は前方の部分しか衣服を押さえられなかった。その結果・・・

ヒラッ

切れ目が入ったことで分離しているスカートの後方が、大きくめくり上がった。

「!!」

後ろがめくれ上がったことにようやく気付いた彼はすぐにそれを押さえる。しかし、その時には時すでに遅く、少年の後方に立っていたシェリア、ウェンディ、リオンくん、そして街の人たちは、彼のその部位に視線が集中したまま、固まっていた。

「み・・・見た?」
「う・・・うん・・・」
「ごめん・・・」
「すまん・・・」

シリルはシェリアやジュビアさんのように色白だ。多少日焼けの跡も見受けられるが、恐らく日焼けしようのない部位は真っ白なんだろう。つまり彼は、女性のような膨らみがある白いお尻を、たくさんの人に見られてしまったのである。

「レ~オ~ン~!!」

親の仇でも見るような厳しい目付きでこちらを睨み付ける水竜。これははっきりいって俺がすべて悪い。なので、少年の気が済むようにと、彼の前に立ち、目を瞑り、歯を食い縛る。

「レオンの・・・」

恐らく全力の拳が顔面に突き刺さることだろう。こんなことならマウスピースでもしておくんだった。

「バカァ!!」

そんなことを思っていると、予想とは異なり、頬から痛みが伝わってくることはない。
しかし、ある部位に表現できないような衝撃が入り、猛烈な痛みが股間に走った。

「うおおおっ!!そっちか!!」

まさかそこはないだろうと無警戒だったため、痛みが尋常じゃない。言葉にできない痛みを前に、俺は膝をつき、崩れ落ちるように倒れ込んだ。

「うわああああああん!!もうヤダァ!!」

そして、俺の股間に蹴りを叩き込んだ少年は、涙を溢しながらその場から全力で駆け出していく。

「待って!!シリル!!」

彼の恋人である藍髪の少女は、見えなくなりそうな少年の背中を追いかけていく。

「大丈夫?レオン」
「大丈夫じゃない・・・」

しゃがみこんでこちらの様子を伺っているシェリアに、ピクリとも動けぬままそう答える。

「全く・・・騒がしいやつらだな、お前らは」

そして全ての元凶なのではないかと思われる青年が、ため息交じりにそう言った。本当は同じ痛みを彼にも与えたいところなのだが、最後に見た彼の表情があまりにも清々しかったので、その気持ちを忘れ、少女の肩を借りて帰路へとついたのであった。



 
 

 
後書き
いかがだったでしょうか?
シリルのスーパーお色気回でした。たぶん今までも、これからもないようなサービスシーンじゃなかったかな?
次はグラシアンとかソフィアとかも出てくる予定です。さてさて、大丈夫かな? 
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