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オズのボタン=ブライト

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第九幕その四

 水風呂に入って一旦冷やしてまたサウナに入ってです、ボタンは言うのでした。
「こうして汗をかくと」
「いいね」
「うん、気持ちいいね」
 笑顔での言葉でした。
「湯舟に入っているのと同じだけ」
「そうなんだよね」
 カルロスもボタンに笑顔で応えます。
「この感じがね」
「サウナって気持ちいいね」
「子供はあまり入らない方がいいというが」
 王様が言うにはです。
「君達位ならな」
「もう入ってもいいんですね」
「そうじゃ」
 こう言ったのでした。
「ボタンは微妙かのう」
「あれっ、僕達よりずっと長く生きているんじゃ」
「生きている年月はじゃな」
「そうですよね」
「身体のことじゃ」
「ああ、そういうことですか」
「ボタンの身体は君達よりも幼いな」
「はい、確かに」
 そう言われるとです、カルロスも頷きます。
「それじゃあ」
「君達もボタンには普通に接しておるな」
「そうですね」
「姫様やドロシー王女には敬語であろう」
「そうしていますし」
「ボタンは大体どれ位かな」
「僕達より一つか二つ下?」
 ジョージとカルロスはこうお話しました。
「そうかな」
「それ位だよね」
「まあそれ位じゃな」
 王様も二人の言葉に頷きます。
「大体な」
「そうですよね」
「それ位ですよね」
「それでじゃ」
 また言う王様でした。
「サウナはまだ早いかもとも思うが」
「それでもですか」
「まあいいかなって感じなんですね」
「それで僕達と一緒になんですね」
「まあ過ぎなければよいな」
 サウナに入ることがです。
「子供でもな、そしてわしもな」
「あっ、王様そろそろ汗がね」
 ボタンはお話をする王様のお身体を見て言いました。
「玉みたいになってきてるね」
「そうじゃな」
「ここからだよね」
「うむ、これが滝みたいになればな」  
 その汗がです。
「もう出る」
「そうするんだね」
「また水風呂に入って最後は湯に入ろう」
「最後に身体を洗うの?」
「もう一度か」
「王様よくそうするから」
「それは当然じゃ」
 もう決まっているとです、王様はボタンに明るく笑って答えました。
「最後にも身体を洗うのはな」
「最初も洗うよね」
「あれは汚れをな」
「取る為?」
「身体が汚れたまま湯舟に入ってはならん」 
 そこは強く言うのでした。 
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