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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第七十五話 英語でもその十三

「部活の種類も多くて」
「それで相撲部もあって」
「部員も結構いるんですよ」
「そうなの」
「はい、相撲部見学にいかれますか?」
「いえ、好きなだけだから」
 僕の言葉にだ、エルザさんはこう返した。
「モンゴルの力士さんが」
「それだけだからですか」
「別にいいから」 
 こう僕に言うのだった。
「そこまでは」
「そうですか」
「今は乗馬と」
 そしてというのだ。
「占い、オカルトもあるから」
「そっちの二つもですか」
「掛け持ちしてるし」
「占い研究会とオカルト研究会ですか」
「どっちも大好き」
 この二つの部活もというのだ。
「だから楽しくやってる」
「そしてこの乗馬部もですね」
「楽しい、いい学園生活」
「それは何よりですね」
「大学に入っても三つ共続ける」
 占い、オカルト、そして乗馬をというのだ。
「そうしていくから」
「頑張って下さいね」
「頑張らない」 
 それはしないという返事だった。
「楽しむ」
「ああ、そういうことですか」
「そう」
 僕に微笑んで答えてくれた。
「そうしていくから」
「そうですか」
「乗馬では怪我をしない様にして」
「そのことは本当に気をつけて下さいね」
「そうするか」
「それじゃあまた」
「ええ、また」
「八条荘で」
 ジョーンさんは微笑んでだった、僕にも応えてくれた。そしてこの日の昼休みの後はまた部活だった。その部活の後でだ。
 シャワーを浴びて汗を落として部室を後にする時にだ、皆が僕にこんなことを言って来た。
「もうすぐ合宿だな」
「そうだよね」
 僕も皆に応えた、下校の道を歩きはじめながら。
「もうね」
「そうだよな、もうな」
「合宿だな」
「もっと先かって思ってたら」
「もうだよな」
「早いね」
 僕の口調はここではしみじみとしたものだった。
「本当にね」
「だよな、江田島か」
「広島か」
「海で泳いでバーベキューしてな」
「それで飲んで」
「部活もやって」
「部活もあるけれど」
 それでもだ、合宿では。
「本当にあれだよね」
「合宿の時皆飲むからな」
「それで食うよな」
「酒は日本酒でな」
「広島の地酒な」
「で、広島焼きな」
 ここでこの料理の名前が出た。
「広島焼きも美味いよな」
「やっぱり広島だとあれ食わないとな」
「お好み焼きとはまた違うけれどな」
「広島焼きだね」
 僕も応えた、空は次第に赤くなろうとしているその中を進みながらそのうえで皆に対して言った。 
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