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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第七十三話 一杯のお茶漬けその十六

「私は」
「痩せたくても」
「他の方法がいい」
「また無理なことを言うわね」
「というかジョーンは」
「私は?」
「いつも乗馬を言うけれど」
「好きだから」
 それでという返事だった。
「言うのよ」
「そんなに好きなの」
「乗馬位いいものないわよ」
 エリザさんには砕けた口調で言っていた。
「だからエリザにもって思ってるけれど」
「乗馬を」
「二人でね」
「そうなの」
「どうかしら」
「別にいい、というか」
 こうも言ったエリザさんだった。
「ジョーン随分と砕けてきた」
「まあエリザにはね」
「私には」
「凄く親しみ感じるから」
 それでというのだ。
「自分でもそうなってきてるのがわかるわ」
「態度が砕けてきれる」
「そうね」
「お嬢様口調だったのに」
「それでもね」
「それが砕けて」
「こうなってきてるわ」
「私だけに」
「親友だから」
 それでというのだ。
「そうなってきてるの」
「私が親友だから」
「そうよ」
 まさにというのだ。
「こうした喋り方になってきてるわ」
「親友っていうと」
 ジョーンさんのその言葉にだ、エリザさんはこう返した。
「私がジョーンにとって大切な人」
「そう思ってくれるのね」
「家族の人達の次かしら」
「同じ位ね、家族にはね」 
 ジョーンさんは微笑んでエリザさんに話した。
「こうした喋り方よ」
「砕けたものなのね」
「そうしてるの」
 ジョーンさんとエリザさんは親友同士になっていた、僕はこのこともわかった。そうしたことも見た一日だった。


第七十三話   完


                     2015・12・25 
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