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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第七十三話 一杯のお茶漬けその十五

「多いヨ、メキシカン」
「そのメキシコ系の軍人さんからなのね」
 モンセラさんはジューンさんから日菜子さんに顔を戻してまた板。
「タコライスが出来たのね」
「タコスからね」
「成程ね」
「沖縄はアメリカ軍の人も多いから」
「沖縄で定着したのね」
「そうなのよ」
「わかったわ、思わない発見ね」
 モンセラさんはタコライスを食べつつしみじみとして言った。
「タコスと御飯ね」
「面白い組みわせよね」
「ええ、けれどね」
「美味しいわよね」
「本当にね」
「これならあるよ」 
 水蓮さんもタコライスを食べつつ言う。
「何杯もいけるあるな」
「またかなり食べることになる」
 エリザさんの言葉だ。
「太りそう」
「ならスポーツしよう」
 そのエリザさんにジョーンさんが言う。
「乗馬いいよ」
「スポーツは苦手」
 エリザさんはジョーンさんにいつもの口調で返した。
「食べながら痩せたい」
「それは難しい質問ね」
「何かない」
「食べながら痩せる方法?」
「あれば教える」
「ないわよ」
 ジョーンさんはエリザさんにあっさりと返した。
「そんなのは」
「そうなの」
「そう、痩せたいのならね」
「身体を動かす」
「そうしないと」
「そう」
「というかエリザって太ってるの?」
 ジョーンさんはエリザさんに問返した。
「私はそうは見えないけれど」
「今はまだ」 
 これがエリザさんの返事だった。
「普通」
「そう、じゃあね」
「大丈夫なの」
「太った時に」
「痩せることを考えればいい」
「乗馬をしてね」
「だから乗馬は苦手」
 エリザさんはジョーンさんにまたこう返した。
「スポーツ自体が」
「だからなの」
「しない」
 返答は一言だった。 
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