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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第七十一話 レトロゲームその二

「それも名作だ」
「そうなんですか」
「セガのゲームだ」
 留美さんはメーカーも言った。
「難易度はかなり高い」
「そうですか」
「しかし面白い」
 留美さんはこのことは約束した。
「やっていて損はない」
「そうですか」
「このゲームもいい感じね」
 チェチーリアさんは上半身裸の男二人がジャングルみたいなところで銃や手榴弾で戦うゲームを見ていた。
「これは」
「怒だ」
「そうしたゲームなの」
「このゲームも面白い」
「そうなのね」
「そうだ、しかしだ」
 留美さんはここであらためてゲームコーナーを見回して言った。
「確かに凄い場所だな」
「そう思うよね、留美さんも」
「数多くのゲームがあるが」 
 ただそれだけでなく、というのだ。
「名作ばかりではないか」
「そうなんだよね、だからね」
「お客さんも多いか」
「結構歳がいった人にもね」
「味のある場所だ、ここにお兄ちゃんが来れば」
 留美さんはしみじみとして言った、お兄さんのことを再び。
「幸せになれるな」
「お兄さん本当にこうしたゲーム好きなんだね」
「目がない」
 ただ好きなだけでなく、というのだ。
「それこそプレイしていれば寝食を忘れる程だ」
「そういう人いるね」
「開発担当とのことだが」
「どんな感じかな」
「会社の人に強く言われて残業を制限される位だ」
「そこまでなんだ」
「常に目をきらきらとさせて出勤してだ」
 そのうえでというのだ。
「深夜に満足した顔で帰って来る」
「充実してるんだね」
「ゲームに関われるならだ」
 それこそというのだ。
「満足だというからな」
「根っからのゲーム好きなんだね」
「そうだ、だからだ」
「会社にもなんだね」
「止めないと何日でも会社に寝泊りして仕事をする」
 ゲームのそれをいうのだ。
「そうした人だからな」
「何かそこまでいくとね」
「過労が心配だな」
「冗談抜きにね」
「それでだ、会社の方もそうしてくれているのだ」
「勤め先がブラックじゃなくてよかったね」
「ゲーム関連も過酷とのことだからな」
 その勤務がだ、アニメ関係やゲーム関係はよくそんな話がある、飲食関係もそうだけれどブラックの問題はこうした業界にもあるらしい。
「八条ソフトはその点しっかりしているな」
「八条グループの企業だからね」
 僕は留美さんにこう答えた。
「だからね」
「そういうところはしっかりしているな」
「うちの総帥さんの考えなんだ」
 一族の総帥でもあるその方のだ。
「社員は家族だってね」
「松下幸之助さんか」
「うん、総帥さん実際にね」
 僕は松下翁の名前が出たところで留美さんにこのことも話した。
「あの方を尊敬しているから」
「経営者としてか」
「そして人としてもね」
「高徳の方だな」
「よくそう言っておられるよ」
 だから松下翁を悪く言う批評家とかは好んでいない、何かテレビに最近出なくなった自称辛口の批評家は特にだ。 
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