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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第七十一話 レトロゲームその一

                 第七十一話  レトロゲーム
 そのゲーム達を見てだ、留美さんは唸った。
「話は聞いていたが」
「古いゲームばかりだね」
「古いも何もだ」
 それこそという口調での言葉だった。
「レトロだ」
「懐かしゲームっていうかね」
「これは確か」
 あるシューティングゲームを見てだ、留美さんは言った。
「ゼビウスか」
「うん、ナムコバンダイが出していたね」
「当時はまだナムコだったな」
 バンダイとの合併前だ。
「この時のナムコのゲームもよかった」
「今でも人気高いよね」
「そこにあるのはダライアスか」
 留美さんはゼビウスの隣のゲームを見た。
「これはタイトーだったな」
「よく知ってるね」
「実はお兄ちゃんがゲームが好きでだ」
「お兄ちゃん?」
「ゲーム好きが高じて八条ソフトに就職している」
「そうなんだ、ただ」
 僕は留美さんにあえて言った。
「留美さんお兄さんいるんだ」
「そうだが。お兄ちゃんにそうしたレトロゲームも教えてもらっている」
「いや、お兄ちゃんって言ったけれど」
 僕はそこに言った。
「何かね」
「どうした」
「いや、お兄ちゃんって呼ぶんだ」
「そうだが」
 特に気にすることなくだ、留美さんは僕に返した。
「この呼び方に問題があるか」
「問題はないけれど」
「意外ね」
「そうよね」
 モンセラさんとイタワッチさんがここで言った。
「留美がお兄ちゃんって呼ぶなんて」
「しかも妹さんだなんて」
「どっちかっていうとお姉さんで」
「姉上とか呼ばれてそうなのに」
「いや、私は末っ子でだ」
 留美さんはこのことははっきりと言った。
「兄を昔からこう呼んでいる」
「お兄ちゃんって」
「そういう風に」
「これをおかしいと思うのなら思うといいが」
 それでもというのだ。
「私の呼び方は変わらない」
「そうなの」
「ずっとなの」
「そうだ」
 はっきりとした返事だった。
「そしてそのお兄ちゃんから教えてもらったのだ」
「こうした日本の古いゲームも」
「それのことも」
「そうなのだ、このゲームもだ」
 今度は穴を掘るゲームを見ての言葉だった。
「ディグダグだな」
「これ面白そうね」 
 テレサさんも言う。
「何か」
「実際にかなり面白い」
「留美もしたことがあるの」
「うむ、ナムコのゲームは好きでだ」
 それでというのだ。
「このゲームもよくした」
「あっ、凄いゲームありますよ」 
 千歳さんはあるゲームを見て目を輝かせて言った。
「お姫様が忍者になるゲームは」
「忍者プリンセスだな」
 留美さんは千歳さんにも答えた。 
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