八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第七十話 軽食その一
第七十話 軽食
僕は皆を屋上のスナックコーナーに案内した、そこは上がアーケードになっていて天幕に覆われている。そしてその下に。
色々なゲーム機にだ、軽食コーナーがあった。その軽食コーナーは。
「色々あるね、ラーメンにお好み焼き」
「焼きそばにオムライス」
「あとたこ焼き」
「おうどんにクレープもね」
「うん、ここでね」
僕は冷やしあめやメロンシェーキのコーナーを見ながら皆に話した。
「僕もとく食べるよ」
「そうなのね」
「この百貨店に来た時はなの」
「よくここで食べるの」
「そうなんだ」
その通りだとだ、僕はテレサさん達に答えた。見れば皆の手にはそれぞれが買った水着を入れた袋がある。
「ここでね」
「確かにね」
モンセラさんはホットドッグとフランクフルトのお店を見て言った。
「ここは軽食が一杯あるわね」
「そうだよね」
「ホットドッグとか」
「何店かあって」
「これはだ」
留美さんが言って来た。
「京都駅の百貨店でだ」
「京都の?」
「うむ、あの駅からすぐの百貨店の地下がだ」
「こんなのなんだ」
「こうした軽食コーナーだ。ゲームはないがな」
留美さんはこのことも言った。
「そっくりだな」
「そうだったんだ」
「こちらの方が充実しているが」
「成程。京都駅にもこうした場所があるんだね」
「そうなのだ、そのことを思い出した」
「ううん、じゃあメニューも」
「ここにあってあちらにないものもあるが」
それでもというのだ。
「確かに似ているな」
「そうだったんだ、同じ百貨店だから」
「似る場所は似るか」
「そうなるのかな」
「ではだ」
あらためてだ、留美さんは今度は僕だけでなく皆に言った。
「これからここでだな」
「うん、お昼を食べよう」
「これだが」
留美さんはふと今の僕達の上を見た、そこには。
この屋上の宣伝の文字が書かれた看板があった、黒く太い文字でこれ以上はないまでに早い安い美味いとあった。
その文字を見てだ、留美さんは言った。
「牛丼の様だな」
「確かにね」
「しかし牛丼はないな」
「うん、ここにはね」
この百貨店のお店にはあるお店もある。
「ないよ」
「しかしこう書いてあるのか」
「何でもここの信条らしいから」
この三文字がとだ、僕も話した。
「ここのね」
「そうなのだな」
「そして実際にね」
「早い安いでか」
「美味しいんだ」
「その言葉に偽りなしか」
「そのことは僕も約束するよ」
僕はあらためて留美さんに話した。
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