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サトシ「25歳」〜理想と現実の先にあるもの〜

作者:ドリ男
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38

食堂にて



サトシは、仕事で
昼食をとる時に度々訪れる
食堂にヒカリを連れて行った。



ガラッ

おばちゃん:「いらっしゃーい」

店には客が一人もおらず、
サトシとヒカリは
席に着き、メニューを開いた。


サトシ:「ここ、俺が仕事の休憩時間に
たまに来る店なんだっ」


ヒカリ:「へぇー、なんか落ち着く場所ねっ」


サトシ:「すいませーん」


おばちゃん:「はいよ」


サトシ:「タマムシカレー1つ。ヒカリは?」




ヒカリ:「えっ!ちょっ、、、
あっ、じゃああたしも!」

ヒカリ(決めるの早っ
昨日もカレーだったけど、、まぁいいやっ!)




おばちゃん:「タマムシカレー2つね、、
アンタ〜、、、タマムシカレー2つ〜」

店主:「あいよ〜」



サトシ:「ここのカレーは上手いんだぜっ」


ヒカリ:「へっ、、へぇ〜」

ヒカリ(あんまり辛くないといいな)





サトシ:「ヒカリ、、、」


ヒカリ:「ん?」


サトシ:「見てもらいたいものだけどさっ」


ヒカリ:「あ、、うんっ」


ついに、本題に入った。


サトシ:「こないだ、会社の書庫で
こんなのを見つけたんだ、、」



サトシはカバンから
ポケモン消滅事件の資料を出した。



ヒカリ:「なぁにそれ?、、」


サトシ:「ヒカリがどう思うかは
正直わからないけど、目を通して見てくれ」


ヒカリは資料を受け取り、開いた。


ヒカリ:「これって、、、」


サトシ:「あぁ、、、あの事件の内容だ」


ヒカリ:「、、うそ、、、」



驚いた表情をしつつも、ヒカリは
最後まで資料に目を通した。







ヒカリ:「、、、」






サトシ:「ヒカリはどう思う?」


ヒカリ:「、、あたしは、、、
ポケモンが消滅していないって信じたい!」


サトシ:「あぁ!俺もだっ!」


ヒカリ:「でも、どうするの?
それに、このドクターKって知ってるの?」



サトシ:「わからない、、でも、もしかしたら
この人、今でも研究してるかも知れない。
この資料だって、紙の状態からして
そんな昔のものじゃないし、、」


ヒカリ:「昔のものじゃないって、どうして?」



サトシ:「この紙は、2年前にシルフで
開発された印刷用紙だからさっ」



ヒカリ:「えっそうなの?」



サトシ:「あぁ、俺がまだ新人だった時に
製造の手伝いで作ってたからわかる、、
この表しっとりで裏はもっとしっとりの
独特の質感は間違いない、、」



ヒカリ:「そうなんだー」
ヒカリ(ほんと色んなの作ってんのね〜)



サトシ:「ドクターKって人がもし
研究を続けているなら、、、」


ヒカリ:「失ったポケモンたちに
また会えるかもしれない。」


サトシ:「そう、可能性はわかんないけど、
俺は信じてみたいと思う。
俺たちのポケモンは消えたんじゃなくて、
どこかにいるって事を!」


ヒカリ:「じゃあ、先ずは!」


サトシ:「このドクターKって人を探そう!」




小さな希望を胸にしたサトシとヒカリは
ドクターKという人物を探す事にした。





店主:「はいタマムシカレー2つ」



サトシ:「いただきます」

ヒカリ:「いただきまーす」




2人の中で止まっていた時間がいま、
新しい物語と共に再び動き出した






















 
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