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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第六十九話 水着選びその十一

「似合ってるよ」
「本当に?」
「うん、似合ってるよ」 
 僕は正直に受けた印象を述べた。
「よくね」
「どういう感じで似合ってるの?」
「テレサさんって肌の色が褐色だよね」
「そこに白ビキニだから」
「映えてね」
 その褐色の肌も白い水着もだ。
「いい感じだよ、それにね」
「それに?」
「脚がすらりとしてて胸もあるから」
 しかもウエストも締まっている、かなりいいスタイルだ。
「余計にね」
「白ビキニが似合ってるのね」
「かなりね」
「メイド服よりも?」 
 テレサさんは笑ってこうも尋ねてきた。
「似合ってる?」
「そう言われると難しいね」 
 僕はここでも思ったことを話した。
「どっちも同じ位、いや比べられないよ」
「比べられないの」
「服のタイプが違うからね」 
 僕はテレサさんと話をしながらこのことに気付いた、メイド服はメイド服で水着は水着だ。服のジャンルが全く違うのだ。
「それでね」
「言えないのね」
「どうにもね」 
 こう答えた。
「悪いけれどね」
「ならそれでいいわ、とにかく水着は似合ってるのね」
「白ビキニがね」
「じゃあ合宿の時も旅行の時もね」
「その水着でいくんだ」
「そうするわ」
 僕にこう笑顔で言った。
「この白ビキニでね」
「テレサさんも気に入ったんだね」
「この通りね」
「私はどうかしら」
 今度はモンセラさんの声がした、テレサさんの場所の左隣から。
「見てくれる?」
「今度はモンセラさんだね」
「ええ、いい?」
「うん、今それじゃあ今からね」
「カーテン開けるわね」 
 この言葉と共にだった、すぐに。
 そのカーテンの前まで来るとさっと開いてだ、今度は。
 黒ビキニだった、その姿でモンセラさんは僕に言って来た。
「どう?」
「モンセラさんは黒なんだ」
「色々見たけれど」
 その中でというのだ。
「これが一番いい感じだから」
「何か」
 その黒ビキニから受けた印象をだ、僕はそのまま話した。
「下着みたいだね」
「そう思う?義和も」
「水着なのにね」 
 それでもだ、シンプルな黒い二つの水着の色と露出の多い形からだった。
「下着に見えるよ」
「私もそう思ったわ、けれどね」
「その水着にしたんだ」
「下着は黒は好きじゃないけれど」
 それでもというのだ。
「水着は好きだから」
「黒の水着は」
「特にビキニがね」
 それでというのだ。 
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