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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第六十九話 水着選びその二

「他は皆持っているとのことだ」
「そうなんだね」
「それでだ」
 留美さんはまた僕に言った。
「この六人で百貨店まで行ってだ」
「水着を買うんだね」
「そうなる」
「それで僕も」
「うむ、女だけで行くよりもだ」
 少し微妙な顔になってだ、留美さんは僕にこうも言った。
「男もいるとな」
「いいっていうんだね」
「女だけだと変な者が声をかけることもある」
「そういう奴はしつこいとやっつけるけれど」
 モンセラさんはプロレス部でかなり強い、特に跳ぶ技が強くてプロレス部ではスカイマスクとか呼ばれているらしい。
「それでもね」
「うむ、暴力はよくない」
「リチャ=リブレの技はね」 
 モンセラさんはその技のことも話した。
「暴力じゃないのよ」
「あくまで格闘技だな」
「それの技であってね」
「暴力ではないからだな」
「幾ら変な奴でもね」 
 そうした人が言い寄って来てもというのだ。
「そうそうはね」
「うむ、手出しはな」
「しない方がいいから」
「全くだ、剣道や合気道もだ」
 二人で言うのだった。
「暴力ではないからな」
「そうしたのが最初から寄らない為にも」
「女だけでいるよりだ」
 それでというのだ。
「私達もな」
「僕に、だね」
「誘いをかけているのだ」
「暇だったらね」
 イタワッチさんも言って来た。
「一緒に来てくれるかな」
「義和がよかったら」
 チェチーリアさんも言う。
「一緒に」
「そうだね、今日僕はね」 
 僕も皆に応えて言った。
「暇だし」
「それならね」 
 テレサさんの顔がここでほころんだ、そのうえでの言葉だ。
「一緒に行こう」
「それじゃあね」
「あの、八条百貨店なので」
 千歳さんは僕にこのことから言って来た。
「義和さんにとっては」
「うん、物心つく前からしょっちゅう行ってるよ」
「馴染みの場所ですね」
「もうお家の庭みたいなものだよ」
 それこそとだ、僕は千歳さんに答えた。
「細かいところまで知ってるよ」
「そうですよね」
「うん、だからね」
 それでとだ、僕はさらに話した。
「案内役にもだね」
「私もそう思います」
「そうなるんだね」
「そうだ」
 また留美さんが言って来た。
「君だからだ」
「案内役にもなんだ」
「最適だと思ってな」
「そのこともあってだね」
「来て欲しいのだ」
「ではだ」
 留美さんは僕にあらためて言った。 
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