| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第六十四話 綿菓子その七

「水分を補給することだ」
「出した分だけネ」
「水分補給あるな」
「それを忘れないことだ、そして朝起きて辛いならだ」
 二日酔いになっている時はというと。
「お風呂に入ることだ」
「それでお酒を抜くのですわね」
「そうだ、朝風呂は贅沢というがだ」
「それでもですわね」
「二日酔いには最高に効く」
「すぐにお酒が抜けますわね」
「一気にだ、それも気分よくだ」
「だからいいのですわね」
「飲んですぐに入ることはよくない」
 それはというのだ。
「非常に悪い」
「そうですわね」
「だからだ」
「それは避けて」
「二日酔いになっていれば朝にだ」
 二日酔いで起きたその朝にというのだ。
「入るべきだ」
「そうすべきですわね」
「うむ、二日酔いにならない様にしてだ」
「なったその時は、ですわね」
「その時にも対処することだ」
 お風呂に入ってというのだ。
「二日酔いの苦しみは辛いからな」
「じゃあ井上さんも」
「うむ、私も二日酔いになったことがある」
「やっぱりそうですか」
「はじめてなった時死にそうになった」
「そんなに酷い二日酔いだったんですね」
「うむ、一升空けたからな」
 井上さんはご自身のそのはじめて二日酔いになった時のことを話してくれた。
「焼酎を」
「焼酎を一升ですか」
「飲んだらだ」
「その次の日は、ですか」
「二日酔いになっていてだ」
「大変だったんですね」
「死にそうになった」
 まさにというのだ。
「大変だったからな」
「ううん、何かもう」
「話を聞いているとか」
「そもそも焼酎を一升ですか」
「その時は気分よく飲めたが飲み終えて倒れた」
「一升空けたその直後に」
「潰れた」
 それこそ完全にというのだ。
「そして朝起きるとだ」
「もう頭が痛くて」
「死にそうだった、だが父に言われてだ」
「朝風呂に入ったんですね」
「それで何とか復活出来た」
 その重度の二日酔いからというのだ。
「幸い休日なので朝風呂に長く入ってもよくてな」
「助かったんですね」
「そういうことだ」
「ですか、ご自身の経験からのお話ですか」
「そうだったのだ、だから二日酔いには気をつけることだ」
 くれぐれもという言葉だった。
「まことにな」
「わかりました、ただ」
「焼酎を一升空けたことか」
「それ相当ですよ」
「うむ、確かにな」
「焼酎は強いですから」
 日本酒のアルコール度が大体十四度か十五度だ。それに対して焼酎はおおよそ二十五度といったところだ。十度も違う。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧