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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第六十四話 綿菓子その六

「皆さんでその買ったものとビールを楽しみながら」
「花火を観よう」
「そうしますわね」
「うん、これからね」
「わかりましたわ」
 微笑んでだ、円香さんは僕に応えてくれた。
「ではそうしましょう」
「甘いものはね」
 僕はこうも言った。
「ビールの前に食べよう」
「ビールの味が変わるので」
「その方がいいからね」
「そうですわね、ビールや日本酒は」
「甘いものには合わないから」
「その方がいいですわね」
「だからね」
 それでとだ、円香さんに話を続けつつ皆にも話した。
「そうしよう」
「よし、じゃあ私達モ」
「そうするあるよ」
 ジューンさんと水蓮さんは僕の提案に笑顔で応えてくれた。
「それで甘いもの食べテ」
「ビールも飲むある」
「私もだ」
 井上さんも言ってきた。
「そうさせてもらう」
「それじゃあそれで」
 僕も井上さんに応えた。
「いきましょう」
「ではな、ただしだ」
「ただ?」
「飲むのはいいがだ」
 その日本酒なりビールなりをだ。
「後のことを考えておくことだ」
「二日酔いですね」
「そうだ、その日はよくともだ」
「次の日の朝ですね」
「朝に苦しいとだ」
 二日酔いで頭が痛くてだ。
「お祭りの嬉しさも半減する」
「確かにそうですわね」 
 円香さんは井上さんのその言葉に頷いた。
「二日酔いになりますと」
「朝辛いだけでなくな」
「その前の日の楽しさが半減しますわね」
「だからだ」
「二日酔いにはですわね」
「注意することだ」
 くれぐれもという口調での言葉だった。
「本当にな」
「その通りですわね」
「だからだ」 
 井上さんは円香さんに応えて言う。
「飲むのはいいが」
「飲み過ぎなイ?」
「そういうことあるか」
「いや、飲み過ぎてもいいのだ」
 それもいいという返事だった。
「ただ、後で水分補給をすることだ」
「ああ、お水とか飲んデ」
「そうしてあるな」
「何故二日酔いで頭が痛くなるのか」 
 話が医学的なものになってきた、僕は聞いていて思った。
「それはアルコールが頭の中の水分を出してしまうからだ」
「外にネ」
「それで、あるな」
「アルコールには利尿作用もあるしな」
 つまりトイレで出してしまうということだ、特にビールは身体が冷えるので余計にそうなってしまう。他のお酒に比べて。
「身体の中の水分を出してしまうからだ」
「頭も痛くなル」
「そうあるな」
「そうだ、だからだ」
 それで、というのだ。 
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