| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

元吸血鬼の魔道士生活(休息中)

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

事件発生

・・・・・・・・・・
ルーシィ「アツい!!! 冬だってのに何なのコレ…」

S級試験当日。今は天浪島へ向かっている。ギルドの面々を乗せた船には、夏のように暑い日差しが差し込ん
でいた

ルーシィ「あたし、溶けちゃうかも。アイスになってハッピーに食べられちゃうんだ」
ハッピー「まずそうだね」
レビィ「ルーちゃん、だらしないよその格好」
カナ「この辺は海流の影響で、年中この気候なんだとさ」
「それでもアツすぎるよね~」

あまりの暑さにほとんどの面々が薄着、もしくは水着姿である。中には変わらない服装の者もいるが

ルーシィ「ジュビア、アツくないの? その格好」
ジュビア「アツくはない。けど……しいて言うなら―――グレイ様の裸体がアツい!!!!」
グレイ「あぢィ…」

そう言い放つジュビアの視線の先には、素っ裸でだれているグレイの姿があった。

ナツ「キモチ悪ィ~」
ロキ「ナツ!! こっちには来ないでくれるかな」
ナツ「ウェンディがトロイアをかけてくれねーんだよ」
ロキ「仕方ないよ。ウェンディはメストのパートナーだし」
ショウブ「はぁ…ほいよ」
ナツ「お、お、お、おおっ!!すげぇ!!よってねえ!!」

ショウブが魔法をかけるとナツの酔いが収まった
ショウブ「さすがに乗り物酔いで開始前からS級試験リタイアなんて笑いすらとれねえからな」
エバーグリーン「やだやだ、これからみんな敵になるってのに馴れ合っちゃってさ」
エルフマン「アチィ!」
ルーシィ「あ」
ロキ「見えてきたね」
グレイ「おお」
ナツ「すげえ形してんなぁ!!」

彼らの視線の先には、中心にまるで小島のような大樹を生やした巨大な島があった。それそこ、妖精の尻尾の
聖地天狼島である。

マカロフ「あの島にはかつて、妖精がいたと言われていた。そして妖精の尻尾初代マスター
メイビス・ヴァーミリオンの眠る地」

そう言って現れたのは、短パンにアロハシャツというラフな格好をしたマカロフであった。

グレイ「何だよその服!!」
マカロフ「だってアツいんだもん」
ショウブ「服きてない奴が言っても説得力がないぞ」

マカロフの服装にツッコミをいれるグレイだが、全裸の彼に言われても説得力は皆無であった

マカロフ「これより、一次試験の内容を発表する」
ウェンディ「一次試験?」
メスト「だいたい毎年、何段階かに分かれるんだ」
マカロフ「島の岸に煙が立っておるじゃろう、まずはそこへ向かってもらう。そこには8の通路があり、
1つの通路には1組しか入る事はできん。そして、通路の先はこうなっておる」

そう説明した後で、マカロフは魔法で自身の横に映像を映し出す。
するとそこには……1つの闘という文字と、2つの静という文字…そしてエルザたち現役S級魔導士の顔ともに描か
れた4つの激闘という文字が、通路の先に記されていた。

マカロフ「ここを突破できたチームのみが、一次試験合格者じゃ。闘のルートはこの8組のうち2組が
ぶつかり、勝った1組のみが通れる。激闘は現役S級魔導士を倒さねば進めぬ、最難関ルート。一次試験の
目的は武力、そして運」
『(運て──)』
ルーシィ「運ならいけるかも!」
カナ「静を当てる確率は2/8しかないのよ」
エバーグリーン「理論的には、最大8組が合格できる訳だね」
エルフマン「ム…無理だ!! ギルダーツやエルザのいる道は突破できねえ!!」
レビィ「最悪の場合は3組しか突破できないのか……」
ガジル「面白ェ!」

一次試験の内容を聞いて、口々にそう言うメンバーたち。

マカロフ「さあ始めい!!!! 試験開始じゃ!!!!」

マカロフの口から開始の合図が出された。しかし船はまだ島には着いておらず、海の真ん中で止まっていた。
グレイ「は?」
ロキ「ここ……海の上じゃないか」
ナツ「そう言う事か、 ハッピー!! 先に通路を選ぶんだー!!!」
ハッピー「あいさー!」

いち早くマカロフの意図を察したナツはハッピーと共に空へと舞い上がり空へと飛び立つ。しかし……

ハッピー「んが!」
ナツ「な!?」

そんな2人の行く手を、見えない壁が阻んだ。

カナ「術式!?」


そう言うカナの視線の先には、術式を張った張本人であるフリードとパートナーであるビックスローと共に、
島へと向かっている姿があった。

フリード「安心しろ、5分後に解けるようになっている」
ビックスロー「ずーっと閉じ込めとけばいいじゃねーか」
フリード「それじゃ試験にならん」
グレイ「オイ!! じーさん!! あんなのアリかよ!!」
マカロフ「まあレースじゃないし」
ショウブ「あいつの武器はその術式なんだから対策ぐらいしてこいよ…」
グレイ「フリードさんを先行かせたら島中術式だらけにされちまうだろ!!」
ナツ「どわーーっ! くそーーー!!!」
ロキ「そうだ!! レビィなら」
レビィ「うん、書き換えられるよ」

そう言ってフリードの術式を書き換え始めるレビィ。それを見た他の面々は、これで出られるかと思いきや…


レビィ「でも私とガジルだけ!!!!」
『何ィー!!?』
ガジル「ギヒヒ」

レビィは自分とパートナーだけを通行可能にし、2人揃って海へと飛び込んだ

レビィ「じゃあねー、みんなお先ー」
ナツ「コノヤロ~~~」

意気揚々と島へと泳いでいくレビィたちを、ナツは恨みがましく睨んでいた

エバーグリーン「フフ、私もフリードと付き合いが長いからね」
エルフマン「エバーグリーン」
エバーグリーン「これくらいの術式の書き換えくらいできるわ」

そう言うと、エバーグリーンも術式の書き換えを行った。当然、自分達だけが通れるように

エバーグリーン「さあ行くわよエルフマン!!!!」
エルフマン「おおおおおお漢ォォォ!」

エルフマンたちも海へ飛び込み、泳いで島へと向かって行った

ナツ「くそォ!!」
ルーシィ「あと何分足止め?」
ジュビア「まだあと4分です」
カナ「じゃあレビィの奴、たった1分で術式を……」
ショウブ「…ここで完全に出遅れたあなた達にアドバイス。ここから速く移動するためには手段を選ばないの
がでしょう。飛ぶもよし、海を凍らせようと、水中生物に変身しようがなんでもありです。とにかく早く行き
ましょう。では俺はこれで」

ショウブはそう言ってどこかへ行った。残ったメンバーは成す術なく、術式が解けるまで待つしかなった。


・・・・・・・・・・
そして5分後。

ルーシィ「解けた!!」
カナ「行くわよルーシィ!!!」
ルーシィ「うん!!」
グレイ「ロキ、行くぞ!!」
ロキ「せめてパンツはきなよ」

フリードの術式が解除され、残ったチームは一斉に動き出す。

ナツ「ハッピー!!!」
ハッピー「あいさー!!」

ナツチームは先程と同じ方法で、空から島へと飛び立つ

グレイ「アイスメイク…(フロア)!!!!」
ルーシィ「わっ!! 海面を氷に…」

グレイチームは、グレイが凍らせた海面をスケートのように滑りながら島へと向かっていく

ジュビア「リサーナさん、ついてきてます!?」
リサーナ「大丈夫よ!!」

ジュビアチームはジュビアは水となって海と一体化し、リサーナは得意魔法である動物の魂で魚に変身して
最速のスピードで泳いで行った

ルーシィ「ちょっとカナ!! あたしたち一番遅れてるわよ!」
カナ「まだメストとウェンディが残ってるわ!」

メストチームは、いつの間にか船上から姿を消していた

ルーシィ「急がないと通路を選べなくなっちゃうわ!」
カナ「とにかく急ごう!」

そしてカナチームは、急いで島へと泳いでいったのであった


・・・・・・・・・・
ナツたちが一次試験を行っている頃、天狼島周辺海域の上空では……
シャルル「あれが天狼島よ」
リリー「すげー形の島だな」

シャルル、リリーのエクシードの2人の姿があった

リリー「シャルルはウェンディが心配なんだな」

けっこう和む光景だった


・・・・・・・・・・
ウェンディ「ここで大丈夫なんでしょうか…」
メスト「大丈夫だ」
ウェンディ「あれ、誰かいますよ?」
ショウブ「やっ、二人とも」
ウェンディ「ショウブさん!?」
メスト「なぜ君が…」
ショウブ「なぜって、俺が試験管だからだろ」
メスト「知らなかった~!!」
ショウブ「……もう演技はやめたらどうだ?メスト・グライダー。いや、新生評議院諜報部、ドランバルト」

ショウブがそういうとメストは黙ってしまった

ウェンディ「え……嘘…ですよね……」
ドランバルト「……いつ気がついた」
ショウブ「あんたのことは最初から怪しいと思ってたんだ。去年はギリギリ無理だった。ミストガンの弟子だ
ったう情報だけだ。ミストガンの情報からしてそいつが弟子を作るとは思えない。それにメンバーと喋ること
もなかった。本当に妖精の尻尾のメンバーならもっと親しげに話しているはずだ。そこであんたのことを調べ
てみたんだ。するとどうだ?新生評議院諜報部ドランバルトと顔が全く同じじゃないか。使う魔法は瞬間移動
。あんたがドランバルトだとすると、船の上でいなくなったのも納得できる」
ウェンディ「…う…そ……今までのも…全部…全部演技だったんですか…?」

するとドランバルトがウェンディを引き寄せる

ドランバルト「俺はこのまま評議員本部にいかせてもらう」
ショウブ「まてっ!!っっ!!!!」
ドランバルト「じゃあな!!」

何か強力な気配を感じてひるんだ隙に、ドランバルトは逃げて行ってしまった

ショウブ「…とにかく、さっきの気配だけ確認したらさっさと追いかけるか」

そう言ってショウブはすぐに気配察知した。そこでショウブは驚くべく事実を知った

ショウブ「海上に評議員の小隊…上空に巨大なドラゴンの気配3つに闇ギルドと思われる者200人ほど。そ
の中で9人ほど明らかに魔力の高い者がいる。ギルドマークは……悪魔の心臓!?今すぐ知らせないと全滅す
るぞ!?」
ショウブはおお急ぎでマカロフと合格者たちの元へ向かって行った


・・・・・・・・・・
マカロフ「…というわけで二次試験開始!!」
ショウブ「待ったああああああああああ!!!!」

ショウブが全力で走ったためなんとか二次試験開始前に追いつくことができた。そこにはカナとルーシィ、
ナツとハッピー、グレイとロキ、レビィとガジル、エバーグリーンとエルフマン、そしてマカロフがいた。
どうでもいいが後ろで竜巻が起きている

ルーシィ「早すぎて竜巻起きてんですど!!??」
ショウブ「そんなん今は問題じゃねえ!!!!メストが、ドランバルトがウェンディを連れてきやがった!!
!!」
『何いいいいいぃぃぃぃぃ!!!!!』
ナツ「おいそれどういううことだ!!」
ショウブ「いいか。メストは新生評議員諜報部ドランバルトだ。詳しくは知らんがウェンディを人質にとって
行った」
ルーシィ「ええっ!!そっれちょっとやばくない!!??」
ショウブ「しかも海上に評議員の小隊、上空にドラゴン3体と悪魔の心臓の船がある!!!!評議員は待機、
悪魔の心臓とドラゴンは接近中!!!!悪魔の心臓は後1時間もしないうちにここにくる!!!!」
グレイ「じゃあどうしろってんだ!!!」
ショウブ「俺にも責任があるからウェンディは俺が救出に行く。お前らはマカロフと一緒に悪魔の心臓を頼む
。ドラゴンがくるのは早くても明日だからまだ時間がある。じゃあな!!!!」

言うだけ言ってショウブは助けに言ってしまった

レビィ「ほ、本当にやるのぉ…」
ガジル「ギヒッ!!」
グレイ「六魔将軍の次は悪魔の心臓か。そのうち冥府の門とも戦うことになりそうだな」
ロキ「怖いこと言わないでよ。とにかく今は目の前のことに集中しよう」
ナツ「あいつ等…俺らを敵に回したこと、ぜってえ後悔させてやる」
ハッピー「あいさー!!」
ルーシィ「あーもう!!やけくそよ!!」
カナ「……」
マカロフ「全員戦闘準備じゃあああああああああああああ!!!!!」

その時マカロフによって敵襲の意味をなす、赤い魔力弾が放たれた。
この瞬間、妖精の尻尾VS評議員VS悪魔の心臓による戦い始まったのであった
 
 

 
後書き
オリジナル展開。ちなみにこれサボりたかったから……というのは建前でこうでもしなきゃウェンディの好感度が稼げないと思ったから。それにこのイベントは前々から考えてましたし


 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧