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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第五十三話 抹茶のよさその七

「下着もね」
「あっ、ブラウスと同じね」
「そうそう、下着の色が濃いとね」
 それでだ。
「透けるから」
「下着の色も限られるのね」
「白じゃないとね」
 白のトランクスとかだ、これも海上自衛隊では売店で売っているらしい。言うまでもなく白い夏の制服に合わせてだ。
「駄目だから」
「制約だらけね」
「何かとね」
「まあ私下着白多いけれど」
 ここで何気に問題発言が出た。
「それは構わないけれど」
「私もです」 
 小夜子さんも言って来た。
「下着は白です」
「そうよね、小夜子白が多いわね」
「白が好きなので」
 下着の色はとだ、僕の前で会話をしていた。
「そうしています」
「下着はやっぱり白よね」
「はい、何といっても」
「他の色も悪くないけれど」
「白が一番ですね」
「そうですね」 
 そんな話もしていた、僕の目の前で。二人の下着の会話が盛り上がろうとしたところでお昼休みが終わる時間になってだった。
 僕達は自然と解散になった、そして。
 僕は部活に戻った、体育館に。その体育館の中でだ。
 バスケの練習をしながらだ、僕ははっきりと目が冴えているのを感じながらそのうえで部活仲間に尋ねた。
「白ってどう思う?」
「何だよ、いきなり」
「白がどうとかって」
「アパートで今度は犬飼うのか?」
「そうするのか?」
「いや、別にね」
 シロというと犬の名前だ、僕はそのことは否定した。
「違うよ、色のだよ」
「色かよ」
「色の白かよ」
「何だ?白がどうしたんだ?」
「何かあったのかよ」
「いや、白い制服とかだと」
 僕は下着の話はしないで皆に話した。
「汚れ目立つなって」
「だから皆着てないんだよ」
 仲間の一人が僕に答えた。
「白い制服はな」
「そうだよね」
「白ランとかな」
 その白い詰襟の制服だ。
「大昔の不良が着てて今もうちの学校にあるけれどな」
「それでもだよね」
「着てる奴いないだろ」
「滅多にね」
「あれ見栄えはよくても」
 テレサさんと同じ会話だった、本当に。
「すぐに汚れるからな」
「というか汚れが目立つね」
「カレーなんか食ったらな」
「それこそだよね」
「爆発物の取り扱いだよ」
 その時並の慎重さが必要だというのだ、白い制服を着てカレーライスなりカレーうどんを食べようと思えばだ。
「まさにな」
「ルーが制服に付いたら」
「目立つだろ」
「他の色よりもね」
「それでだよ」
「白い制服は」
「殆ど誰も着ていないんだよ」
「そうだよね」
 僕も彼のその言葉に頷いた。
「どうしてもね」
「やっぱり黒とか紺だろ」
「制服の色は」
「下着だってな」
 自然とだ、こっちの話にもなった。 
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