八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第五十三話 抹茶のよさその五
「ずっと」
「やっぱりそうよね」
「それに露出が少ないので」
「着物は」
「お肌のそれが」
このこともあってというのだ。
「メイド服より人気はないです」
「メイド服もそんなに」
漫画にある様な極端にスカートが短いメイド服は別としてだ。
「露出ないけれど」
「ですが膝まではありますね」
「そこもいいの」
「和服は完全装備です」
「その分があるから」
「はい、メイド服の方が人気があります」
和服よりもというのだ。
「親しみやすくご主人様にもなれるので」
「結構欲望も入るのは確かね」
メイド服を見る目にはとだ、テレサさんも認めた。
「メイド服を見る目には」
「そうですね、ですから」
「メイド服は人気があるのね」
「そして日本にも根付きました」
「そうなのね、それと」
ここでだ、テレサさんはこんなことも言った。
「一つ思うことは」
「何でしょうか」
「ええ、メイド服の色だけれど」
テレサさんがここで言うことは色のことだった。メイド服のそれである。
「黒が基調で白も入ってるのが私の好みだけれど」
「私もその色合いはいいと思いますが」
「ここで赤とか青とかのメイド服もあるけれど」
「そうした服についてですか」
「小夜子はどう思うの?義和もね」
僕にも聞いてきた。
「そうした赤とか青のメイド服については」
「いいのでは」
「僕もそう思うけれど」
小夜子さんも僕もテレサさんにそれぞれ答えた。
「そうした色のメイド服も奇麗かと」
「可愛くないかな」
「そうよね、私的には白は外せないけれど」
それでもと言うテレサさんだった。
「黒以外の色もあっていいわね、じゃあ」
「じゃあ?」
「じゃあっていうと」
「他の色の服も着てみるわ」
メイド服で、というのだ。
「赤や青もね」
「それもいいですね」
「メイド服も色々持っていてね」
「テレサさんのご趣味ですし」
「いいんじゃないかな」
「そうね、じゃあメイド服揃えていくわ」
色々な色の、というのだ。
「とはいっても何色も使ったのとか迷彩模様は駄目だけれど」
「迷彩模様のメイド服?」
そう聞いてだ、僕は首を傾げさせて言った。
「そんなのあるのかな」
「あるんじゃない?中には」
「それはまた変わった服だね」
メイド服としてはだ、それも相当に。
「幾ら何でもと思うけれど」
「若しあったらね」
「着ないんだ」
「何か違うから」
そう思うからだというのだ。
「着ないわ」
「そうなんだね」
「やっぱりメイド服は白にね」
それにというのだ。
「他の色での二色よ」
「黒とか赤とか青の」
「基本汚れが目立ったら駄目なのよ」
「メイド服は作業服だからね」
「そう、それでね」
食器を出し入れしたり洗ったりするのがメイドさんのお仕事だ、そしてお掃除もある、そうしたお仕事をしているとだ。
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