八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第五十三話 抹茶のよさその四
「これがね」
「そこまで揃ってたら当然だよね」
「けれど日本人は違うから」
「評判いいんだ」
「勤め先でもね。精々メイド喫茶みたいにっていう人がいる位よ」
その話を聞いて何となく想像がついた、ご主人様と言って欲しい人だ。そうした人はそれこそメイド喫茶に行けば幾らでもいる。
「遊びでもね」
「気持ち悪い?」
「私的には面白いわ」
「そうなんだ」
「これ位だとね」
「メイド喫茶のお客さんみたいなのだと」
「別にいいのよ」
「暴力とかセクハラがないと」
「訴えるけれどね」
それでもというのだ。
「ご主人様って言う位はいいわ。ただね」
「ただ?」
「お金はその分上乗せだけれどね」
ご主人様と呼んでメイド喫茶の様なサービスをする分というのだ。
「けれどそれ位はいいわ」
「お金は弾んでもらっても」
「普通にいいわよ」
「そうなんだね」
「まあ最近の日本人変にメイドさん好きだけれどね」
「確かに好きな人多いね」
僕もこのことは否定しなかった、というか出来なかった。
「かなりね」
「そうよね」
「まあ根付いたっていうか」
「メイドさん自体が」
「マニアが多いんだ」
所謂メイドマニアがだ、実際に。
「それでなんだ」
「メイドさん人気なのね」
「うん、コスプレもね」
これ自体がだ。
「根付いてるね」
「日本で」
「そうなってるよ」
このこともだ、僕はテレサさんに話した。
「友達にも好きなのいるし」
「あら、そうなの」
「いるよ、それも何人かね」
「そうなのね、やっぱり日本人はメイド好きなのね」
「人気あってしかも根付いたね」
もう完全にだ。
「メイド喫茶にしても」
「それもよね」
「うん、そこでお茶を飲んで」
「萌えるのね」
「メイドにね」
「萌えるのが好きなのね」
「要するにね」
そうだとだ、僕はテレサさんに話した。
「あと和服とかも人気があるよ」
「そのことはその通りですね」
小夜子さんも言って来た、小夜子さんも二杯目を楽しんでいる。
「着物は人気があります」
「メイドよりも?」
「いえ、メイドには負けます」
上品な笑顔でだ、小夜子さんはテレサさんに答えた。
「流石に」
「そうなの」
「メイド服の方が着やすく動きやすいので」
「まあ動きやすいことは確かね」
実際にいつもメイド服を着ている人の言葉だ。
「着物は動きにくいでしょ」
「はい、お洋服よりは」
小夜子さんは実際に普段から着物をよく着ている、その人の言葉だ。小夜子さんにしても実際に着ているからこその言葉である。
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