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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第四十五話 高校野球その十四

「お坊さんでもね」
「神社に祭られるのね」
「そうなんだ、日本では」
「何かわからないけれど」
「まあ他の国の人にはわかりにくい話だね」
「牧師さんが死んだらカトリックに祭られるみたいな?」
「違うかも。詳しい話はまたね」
 僕がこう言うとだ、ここで。
 ニキータさんは自分からだ、こう僕に言って来た。
「よかったらね」
「よかったらって?」
「僕神社に連れて行ってくれる?」
「八条神社に?」
「一回連れて行ってもらったけれど」
「もう一回だね」
「神様にお願いはしないけれど」
 神道のだ、この辺りニキータさんのカトリックへの信仰故だろうか。
「それでも仏教のお坊さんがよね」
「そう、死んだら神様として祭られたりするんだ」
「その話凄く面白いから」
「神社に行ってそうして」
「お話聞きたいわ」
「じゃあ八条神社にも行くけれど」
 それよりもだった、僕がここで考えたことは。
「むしろ学校の方がいいかな」
「八条学園?」
「あそこには神社もお寺もあるしね」
 あと天理教の教会とカトリックとプロテスタントの教会もある。しかもイスラム教のモスクや道教の道観まである。
「それであそこの神主さんとお坊さんも詳しいから」
「そこの人達も」
「そうなんだ、ちなみにあそこのお寺浄土真宗だよ」
 宗派はそちららしい。
「浄土真宗の僧侶の資格も取れるんだ」
「へえ、そうなの」
「うちの大学の宗教学部はね」
 勿論神主さんにもなれるし天理教の教会長さんの資格も取れる。
「そうなんだ」
「それも凄いわね」
「それで皆仲いいから」
「カトリックでもプロテスタントでも?」
「日本だと同じキリスト教って考えだから」
 本当にこうした考えだ、日本だと。
「喧嘩しないよ、まあ言い合いが高じて喧嘩になることはあるかな」
「平和ね」
「少なくとも宗教戦争はないね」
 今の日本ではだ。
「そこは平和だから」
「いいことね、まあブラジルもね」
「宗教戦争とかもうないよね」
「結構最初の頃は色々あったけれど」
 ポルトガルが侵略してきた頃だとわかった、話を聞いていた。あの時のスペインとポルトガルのことは歴史でも有名だ。
「今はないわ」
「そうだよね」
「大体カトリックだし」
「ブラジルだけじゃなくて中南米全体がなんだね」
「そう、けれど神社とかお寺には行けるから」
「一緒に行こうね」
「それで勉強もね」
 しようとだ、こう話してだった。
 僕はニキータさんと一緒に外に出ることにした、部活の前だったけれどその時にだった。まずは神社に行くことにした。


第四十五話   完


                         2015・5・28 
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